20東京五輪控え 東京不動産バブル再来 大規模再開発目白押し
三井不動産と三菱地所、住友不動産の大手不動産3社は、都心の大型再開発で高層ビル建設が続く中、資金の借入残高が過去最大に達している。
日本銀行のマイナス金利政策で一段と進んだ低金利が、大型プロジェクトを支えており、東京都は丸の内や日本橋など再開発で10兆円の経済効果を見込まれている。
3社の16年3月期(前期)有利子負債は、いずれもバブル期の1980年代後半から90年代始めを上回り、過去最高だった。
三井不動産は2兆2262億円、三菱地所は2兆2910億円、住友不動産は3兆1589億円に達している。負債が増えているにもかかわらず、3社とも支払い利息は減少しており、低金利で金利負担が減っている。
政府は5月、国家戦略特区の規制緩和を活用し都内で新たに6つの大型再開発に関する計画を発表。都は、承認済みの22件と合わせた計28プロジェクトの経済波及効果を約10兆円と見込むとの試算を打ち出した。
東京駅前の超高層の国際金融・ビジネス交流拠点や国際観光拠点、虎ノ門地区での外国人向け住宅やインターナショナルスクールなどの生活環境整備が盛り込まれている。
<背景>
大型再開発が続く背景は、低金利かつ資金調達がやりやすく、不動産価格は今後も上昇が見込まれることから、不動産業界は事業拡大の方針をたてている。
政府が、再開発を後押しする効果も出ている。特区は、国として持続的に発展できるための基礎固めのインフラ整備。規制面で後押しされることで、強いエリアはより強くなると指摘されている。
以上、ブルームバーグ参照
下記は東京・港区だけの現在進行中の再開発もしくは計画。大規模再開発が目白押しとなっている。この勢いは20東京五輪を控え続いている。今後、人口減少が続く日本にあり、人口は地方から大都市に集中するという。中でも東京は2030年代までは減ることはないだろう。
マイナス金利ともなれば、本来、住宅バブルが発生するのが定説、定説を覆すほど消費者の住宅購入意欲は失しているのか、所得中間層の没落から中間層の下層化が進んでいるのか。
大企業のリストラは、豊富な自己資本を抱えながら、事業再編と称して躊躇なく行われており、そのターゲットは、一番金がかかる年齢層である40歳以上がターゲットになっている。こうした利益のみしか追求しないアメリカ型企業の増加により、勤労者(=国民)の間で社会不安を生じさせている。これでは、住宅着工数の増加は低次元の幅での往来となる。黙りこくる国民に対する無策・田吾作。
国家戦略特区は、経済浮揚には効果があるが、一方で田舎都市の過疎化促進政策でもある。
東京ビジネス区と主要都市のビジネス区の動向
|
||||
|
空き室率
|
平均家賃/坪
|
||
|
15/4月
|
16/4月
|
15/4月
|
16/4月
|
東京BiZ地区
|
5.34
|
4.23
|
17,257
|
18,061
|
千代田区
|
4.37
|
3.57
|
18,772
|
19,484
|
中央区
|
6.15
|
4.07
|
16,066
|
16,584
|
港区
|
6.57
|
5.48
|
17,571
|
18,524
|
新宿区
|
4.69
|
4.23
|
14,660
|
15,480
|
渋谷区
|
3.27
|
2.25
|
18,756
|
20,168
|
大阪
|
8.77
|
6.51
|
11,139
|
11,095
|
名古屋
|
7.09
|
7.10
|
10,764
|
10,770
|
札幌
|
6.67
|
4.61
|
8,161
|
8,192
|
仙台
|
10.93
|
9.45
|
9,087
|
9,009
|
横浜
|
7.95
|
6.37
|
10,436
|
10,674
|
福岡
|
7.55
|
6.00
|
9,203
|
9,214
|
・出典:三鬼商事
|
東京・港区の再開発超高層建物の計画物件
|
||||
名称
|
高さ
|
階
|
竣工予
|
状況
|
品川シーズンテラス
|
155.3
|
32
|
2015.2
|
竣工済
|
グランドメゾン白金の杜 ザ・タワー
|
113.0
|
30
|
2015.6
|
竣工済
|
グローバルフロントタワー
|
119.5
|
34
|
2016.1
|
竣工済
|
住友不動産六本木三丁目東地区プロジェクト オフィス
|
230.8
|
40
|
2016.5
|
建設中
|
住友不動産六本木三丁目東地区プロジェクト レジデンス
|
109.1
|
27
|
2016.5
|
建設中
|
赤坂一丁目地区第一種市街地再開発事業
|
205.1
|
38
|
2017.8
|
建設中
|
南青山3丁目プロジェクト
|
102.6
|
18
|
2017.1
|
建設中
|
パークコート赤坂檜町ザ タワー
|
166.2
|
44
|
2018.2
|
建設中
|
港区南青山二丁目計画
|
105.0
|
26
|
2018.2
|
建設中
|
浜松町二丁目4地区 A街区A-3棟
|
約200
|
42
|
2018.3
|
解体中
|
パークコート浜離宮ザ タワー
|
139.9
|
37
|
2018.3
|
建設中
|
芝公園1丁目ビル計画
|
129.0
|
22
|
2018.3
|
建設中
|
白金二丁目計画
|
109.5
|
28
|
2018.3
|
建設中
|
高輪一丁目共同建替計画
|
147.1
|
37
|
2018.4
|
計画
|
TGMM芝浦プロジェクト A棟
|
169.0
|
32
|
2018.6
|
建設中
|
ニッセイ浜松町クレアタワー
|
156.0
|
29
|
2018.8
|
建設中
|
はとバス港南ビル・港南一丁目市街地住宅の共同建替事業
|
114.4
|
26
|
2019.2
|
計画
|
六本木一丁目計画
|
102.9
|
29
|
2019.3
|
解体中
|
虎の門病院整備事業
|
99.7
|
19
|
2019.3
|
解体中
|
虎ノ門2-10計画(ホテルオークラ東京本館建替)
|
195.0
|
38
|
2019.6
|
解体中
|
虎ノ門トラストシティ ワールドゲート
|
180.0
|
36
|
2019.7
|
解体中
|
虎ノ門一丁目地区第一種市街地再開発事業
|
約185
|
36
|
2019.12
|
計画
|
虎ノ門駅前地区第一種市街地再開発事業
|
120.0
|
23
|
2020.3
|
計画
|
虎ノ門二丁目地区第一種市街地再開発事業 業務棟
|
約179
|
36
|
2022年
|
計画
|
TGMM芝浦プロジェクト B棟
|
約180
|
36
|
2019
|
建設中
|
白金一丁目東部北地区第一種市街地再開発事業
|
156.0
|
44
|
2020.3
|
計画
|
竹芝地区開発計画建築計画(業務棟)
|
210.0
|
39
|
2020.5
|
解体中
|
竹芝ウォーターフロント開発事業
|
約120
|
―
|
2020
|
計画
|
浜松町二丁目4地区 A街区A-1棟
|
約200
|
42
|
2026
|
計画
|

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