中国の豪雨140人死亡 被災者は2600万人、9日には巨大台風も直撃へ
<5日の報道>
長江や長江支川、太湖など氾濫の危険性
エルニーニョ、西太平洋に広大な暖海水塊域広がる
5日の中国国営メディアによると、6月末から続く豪雨により、中国最長の河川・長江の流域の住民128人が死亡し、130万人が避難を強いられている。また、週末には台風が接近するため、被害は拡大すると予想されている。
記録的な降雨量で、長江流域では4万1000世帯が住宅損壊し、数百万世帯がその危険にさらされているという。
北京の京報ネットによると、上海の近くの太湖(ほぼ神奈川県の面積)の水位は数十年で最高の水位に達し、今後、台風の影響で氾濫の危険性がさらに高まっている。
新華社は7月5日、この災害による損害が381億6000万元(約5808億円)以上と伝えた。
中国南部では毎年、梅雨が訪れるが、今年は雨量が記録的に多くなる見込み。
今年は南シナ海や北太平洋西側にエルニーニョ現象により、暖かい海水塊が広く覆い、その強い影響から、大陸で発生する低気圧に向け、暖海水域から大量の水蒸気が送り込まれ、中国各地に豪雨をもたらしている。こうしたことから6月、汪洋副首相は、長江や准河流域で洪水の可能性が高まると注意をうながしていた。
<6日の報道>
7月6日の報道では、中国南部の長江流域を中心に大雨による洪水や土砂崩れが起き、中国民政省によると、6日までに140人が死亡、41人が行方不明になった。被災者は2600万人を超えているという。
江蘇、湖北、安徽、貴州の各省などで6月30日から大雨が続き、中小の河川が決壊し、土砂崩れなどが相次いでいる。
内陸の湖北省の大都市・武漢では、市街地の一部が冠水し、地下鉄の駅構内にも浸水被害が出ているという。長江(揚子江)の中下流域では災害の危険性がある警戒水位を超えている。
<台風・台湾や福建省直撃へ>
台風は7日00時現在、900 hPaという猛烈な台風でまだ発達中、8日には台湾を直撃し、9日21時には中国の華中・福建省あたりに上陸する予想となっている。
台湾の皆さんは最大の注意をはかってもらいたいものだ。
台風第1号 (ニパルタック)
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平成28年07月07日00時45分 発表
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<07日00時の実況>
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大きさ
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-
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強さ
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猛烈な
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存在地域
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沖縄の南
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中心位置
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北緯 20度25分(20.4度)
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東経 126度10分(126.2度)
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進行方向、速さ
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西北西 30km/h(15kt)
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中心気圧
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900hPa
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中心付近の最大風速
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60m/s(115kt)
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最大瞬間風速
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85m/s(165kt)
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25m/s以上の暴風域
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全域 170km(90NM)
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15m/s以上の強風域
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北東側 500km(270NM)
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南西側 330km(180NM)
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<08日21時の予報>
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強さ
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強い
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存在地域
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台湾海峡(台湾と中国福建省の間の海峡)
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予報円の中心
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北緯 24度00分(24.0度)
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東経 119度55分(119.9度)
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進行方向、速さ
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西北西 15km/h(8kt)
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中心気圧
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945hPa
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中心付近の最大風速
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40m/s(80kt)
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最大瞬間風速
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60m/s(115kt)
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予報円の半径
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180km(95NM)
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暴風警戒域
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全域 280km(150NM)
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<09日21時の予報>
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強さ
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-
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存在地域
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華中
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予報円の中心
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北緯 26度40分(26.7度)
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東経 118度25分(118.4度)
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進行方向、速さ
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北北西 15km/h(8kt)
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中心気圧
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980hPa
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中心付近の最大風速
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25m/s(50kt)
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最大瞬間風速
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35m/s(70kt)
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予報円の半径
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240km(130NM)
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