アイコン 小野薬で有名な「オプジーボ」 肺がん単剤臨床試験に失敗/米国ブリストル社

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「オプジーボ」は、極めて高価な薬であり2014年の薬価で、100mgで729,849円もする。このため一年間使用すると3,500万円にもなる。
この価格は高価と言われた従来の抗がん剤よりも極めて高価であり、日本の医療財政の大きな負担になると國頭英夫(日本赤十字社医療センター化学療法科部長)は主張し、使用についての指針を出す予定である。

米国のブリストル・マイヤーズ・スクイブは8月5日、がん免疫治療薬「オプジーボ」を肺がんの単剤療法として使用する臨床試験が失敗に終わったと明らかにした。成功していれば、同治療薬の使用を幅広く拡大する基盤になるはずだった。
ブリストルの発表によれば、オプジーボは、化学療法と比べて、未治療の進行性非小細胞肺がん患者の無増悪生存期間を延ばすという主要目的を満たさなかったという。

<オプジーボ>
免疫力を高めることにより悪性腫瘍を攻撃する新しいタイプの抗がん剤であり、世界的な革命技術として、アメリカの科学雑誌サイエンスの2013年のブレークスルー・オブ・ザ・イヤー」のトップを飾った。

ニボルマブ(Nivolumab、商品名:オプジーボ)は、悪性黒色腫治療を目的とし、後に非小細胞肺癌・腎細胞癌に適用拡大された分子標的治療薬の一つで、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体医薬品であり、当時の京大医学部の本庶佑博士の研究チームが開発に貢献した。
日本においては2014年7月4日製造販売が承認され、2014年9月小野薬品工業から発売が開始された。
悪性腫瘍には、免疫システムから逃れるための仕組みを持つものがある。悪性黒色腫と肺癌には、稀に自然治癒例が見られる事が有り、免疫により癌が攻撃され、治癒することが示唆されていた。
癌細胞は、細胞表面にPD-L1を発現しており、免疫細胞であるT細胞のPD-1と結合して免疫細胞の攻撃を免れている。

ニボルマブは、癌が免疫から逃れるためのチェックポイント・シグナルPD-1を抑制することにより、リンパ球による癌への攻撃を促進する。
抗癌剤の多くは、核酸代謝や蛋白合成、細胞シグナルを阻害することにより作用する。ところが、ニボルマブは、がん免疫を活性化するという独特な作用を持つ。
 
欧米ではすでに標準治療薬となっているイピリムマブ(抗CTLA4抗体)とニボルマブを併用することで、腫瘍への客観的反応は53%に見られた。同併用療法は2015年6月に米国のFDAに承認申請された。
以上、

イピリムマブ(抗CTLA4抗体)とニボルマブを併用療法は認可されている。

ニボルマブは、肺がん患者に対して奏効率は15~20%程度とされ、これはがんの縮小効果が認められた率であり、縮小はさせないが病態を制御できる率も含めば、もっと高くなる。効いたときにはその効果が非常に長く持続するという特徴を持つとされる。副作用はほかの抗がん剤同様にある。

日本では、昨年12月保険適用され薬価収載、今年の第2四半期(4~6月)には、一機に使用拡大、いきなり使用額で2位に登場、1位目前となっている(IMS-J調べ)。
http://n-seikei.jp/2016/08/2016-3.html

・悪性黒色腫(承認取得日は日本:2014年7月、米国:2014年12月、欧州:2015年6月)
・非小細胞肺癌(承認取得日は日本:2015年12月、米国:2015年10月)
・腎細胞癌(承認取得日は米国:2015年11月)

 

[ 2016年8月 9日 ]
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