アイコン マイナス金利の功罪 アパマンローン急拡大

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日銀による市場への大量の資金垂れ流し、使うのは企業家と思いきや不動産業者ばかりだった。2月にはマイナス金利を導入して金利はさらに低下、金融機関も不動産業界しか貸付先がない有様で金利稼ぎに四苦八苦、資産家・投資家を煽っての賃貸マンションを急拡大させている。
政府は相続税改正で賃貸マンション建設を助長する政策を採っており、目論見どおりだろう。しかし、監督官庁の金融庁はすでに金融機関に対してアパマンローン(アパート・賃貸マンションローン)に対して警告を発している。

リーマンショック前にも大量の賃貸マンションが建ち、2007年には米のサブプラムローン問題から米不動産ハゲタカが日本市場から撤退、一挙に問題が表面化、一棟売りや転がし不動産会社が失敗し多くの業者が経営破綻した。
バブル崩壊時には、バブル時、高級マンションやリゾート開発など不動産開発業者に対して、金融機関が巨額貸付を繰り返し、不動産業者・大手金融機関もろとも破綻の憂き目にあった。

同 じことを何回も繰り返えすのが企業を動かす人の性。かといって現在、企業は利益を溜め込み、本格的な設備投資にも走らず、個人も将来不安から消費不況・ダ ンマリを決め込んでいる中、貸付けて何ボの金融機関は貸付先もなく、頼りの国債もマイナス金利では買えず、日銀推奨の不動産業界に貸し付けるしか能はなく なっている。

こうした結果、地価高騰、復興支援や景気浮揚策に公共投資は拡大、資材高・建設技能者不足に陥り建設コストも大幅上昇、分譲マンションは驚異の低金利下でも買い手がなく、糞詰まりとなっている。
金融機関も不動産会社も、資産家・投資家向けを煽り、アパート・賃貸マンションの開発に当たらせたり、購入させたり、アパマンローンはとどまるところを知らぬ様相に至っている。

なんでも値上がり大好きな政府も日銀もこうした状況を想定しなかったといえまい。金融機関に日銀がそっぽを向かれたら、アベノミクスの収拾過程で日銀が膨大に溜め込んだ国債を誰が引き受けるというのだろうか。低利で金融機関が引き受けてくれなかったら、借金という漬物の金利で日本は身動き取れなくなり沈没するのだが・・・。

 
世帯数及び住宅戸数の推移/国交省
区 分
 
平成25年
総世帯数(A)
千世帯
52,453
普通世帯数(B)
千世帯
52,298
住宅総数(C)
千 戸
60,629
1世帯当たりの戸数(C/A)
1.16
人の居住する住宅(C-E)
千 戸
52,102
持家比率
61.8
空き家等
空き家(D)
千 戸
8,196
D/C(狭義の空き家率)
13.5
一時現在者のみの住宅
千 戸
243
建築中の住宅
千 戸
88
居住世帯なしの住宅(E)
千 戸
8,526
E/C(広義の空き家率)
14.1
(資料)「住宅・土地統計調査」(総務省)
 
賃貸マンション・アパート・貸家の着工戸数3ヶ年四半期別推移/国交省
 
12年
13年
2014年
2015年
2016年
 
戸数
戸数
戸数
前比
戸数
前比
戸数
前比
1~3
70,522
72,892
86,622
18.8%
82,771
-4.4%
87,731
6.0%
4~6
76,652
84,960
89,668
5.5%
94,411
5.3%
104,841
11.0%
7~9
79,851
92,452
87,140
-5.7%
101,539
16.5%
0
 
10~12
91,496
105,959
90,008
-15.1%
99,997
11.1%
0
 
年計
318,521
356,263
353,438
-0.8%
378,718
7.2%
192,572
8.6%
 
公共投資推移 /国交省 単位:10億円
 
 
総額
独法・地方等
2006年度
平成18年度
17,568
3,596
13,972
2007年度
平成19年度
17,009
3,766
13,243
2008年度
平成20年度
16,976
4,086
12,890
2009年度
平成21年度
18,638
4,653
13,985
2010年度
平成22年度
16,569
3,467
13,102
2011年度
平成23年度
16,023
3,058
12,965
2012年度
平成24年度
17,849
3,624
14,225
2013年度
平成25年度
21,496
5,074
16,422
2014年度
平成26年度
22,309
4,769
17,540
2015年度
平成27年度
21,797
4,224
17,573
・災害復興などは地方に執行させている。

[ 2016年8月17日 ]
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