豪快、今回は58隻の拿捕漁船を沈める スシ大臣/インドネシア 経歴・プロフィール
58隻の密漁漁船を「見せしめ」として一斉に沈めた。
インドネシア政府は17日、拿捕した外国漁船58隻を海に沈めた。
南シナ海のインドネシア領ナトゥナ諸島に、海上を監視する海軍施設も造った。
周辺では、中国漁船が違法操業を繰り返していて、スシ海洋・水産相は、「魚を違法にとれば、どの国の船であっても沈める」と強調した。
スシ海洋・水産相は、2014年就任以来これまでに違法操業以上も海上で爆破処理しており、今回は、爆薬がもったいないのか、漁礁にもなる沈没を選択したようだ。
スシ大臣は「中国は大国で自国では強力に独自の法律を執行している。こちらにも同様の措置をとらせてくれるでしょう」となんとも涼しい発言をしている。
閣僚でただ一人大学も出ていないスシ大臣は、政権誕生以来、今回の組閣でも留任しており、島嶼部や漁業関係者には特に人気が高い。
インドネシアにとっても取り締まり強化は、中国の海洋進出をけん制する狙いもある。
今年3月には、中国漁船がナトゥナ諸島沖の排他的経済水域(EEZ)内で違法操業中にインドネシア側に拿捕された。しかし、インドネシアの沿岸警備艇が当漁船を曳航中、武装した中国海警艇に奪い捕られ、一触即発事件もあった。その漁船の8人の中国人漁船員について、スシ大臣は船長ら3人を起訴する方針も示した。
インドネシア領ナトゥナ諸島は、中国もインドネシア領土だと認めている。しかし、中国がかつてに描いた9段線内は中国の領海=排他的経済水域(EEZ)だと主張、ナトゥナ諸島沖合では、インドネシアと中国主張のEEZが重なる関係にある。ただ、インドネシアはそうした中国の主張を一切認めず受け入れず、地の利もあり、片っ端から違法操業の中国漁船を拿捕している。
<スシ大臣経歴・プロフィール>
スシ・プジアストゥティ (Susi Pudjiastuti)
生年月日:1965年1月15日生(51歳)
出身地:西ジャワ州チアミス県パンガンダラン市
地元の高校を中退後、自ら装飾品を製造販売、小銭を貯め、水産業界へ。
1983年:パンガンダランの魚市場で水産仲介卸業開始
1996年:株式会社PT ASI Pudjiasturi Marine Productを設立。「スシ・ブランド」のロブスターを輸出して大成功、米でもブランド確立。
2004年:新鮮な水産物の輸出のため航空会社PT ASI Pujiastuti Aviation設立。
現在でも「Susi Air」として小型機50機を運航、島嶼部の交通手段として欠かせない存在。
2014年:発足のジョコウ政権が「海洋大国」を目指し、海洋・水産大臣に抜擢した。
ジョコウ大統領は密漁被害は年間200億ドルにのぼるとして厳格な対応を指示している。
スシ氏は、以上のとおりの女性実業家、刺青・愛煙家のイスラム教徒として知られ、2回離婚現在独身子持ち、元の夫はスイス人とドイツ人という豪快で爽快な女性。)
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