アイコン 韓進海運破綻 市場争奪戦 世界NO.1・2が釜山に新航路開設 Maersk ・MSC

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世界1、2位の海運会社が釜山港を経由する新規路線を相次いで開設する。
釜山港をハブ港とする韓国の海運業界にあり、韓国政府は何の対策もなく、韓進海運の破綻(法定管理・会社更生法適用に相当)させたことにより、生じた韓国海運市場の空白を狙った動きが活発化している。
価格競争力を備えた海外の巨大海運会社が相次いで釜山港に進出し、韓国の貨物を吸収すれば、韓国海運業の基盤が根底から揺るぎかねない。
元々、韓国企業は輸出に際し、自国海運会社に愛着はなく、単に安い海運会社に依頼しているものの、コンテナ船世界第7位の韓進海運の物流量は大きく、大混乱に陥っている。
すでに、ハブ港の釜山港からの太平洋航路・中東航路・欧州航路などの海運料金が高騰、台湾や中国勢が北米向けの新規釜山経由航路を開設している。

1、海運世界最大手のデンマーク企業、マースクは8日、中国・上海、釜山、ロサンゼルスを結ぶ新路線を15日から運航すると発表した。マースクは、同路線に 4000TEU(20フィート標準コンテナ換算)級の貨物船6隻を投入する。
マースク関係者は「(韓進海運の法定管理で)船舶確保に問題が生じ、解決を求める荷主の問い合わせが増えた。アジア~米州航路の需要に対応し、新路線を開設した」と説明した。

2、第2位のスイスMSCも15日中国~釜山~カナダ路線を運航する。
MSCは同路線に5000TEU級のコンテナ船6隻を投入する。
3、中国海運最大手の中国遠洋運輸集 団(COSCO)と台湾の陽明海運(ヤンミン・マリン・トランスポート)も最近、中国~釜山~米国路線の船舶を増便した。

法定管理で機能が麻痺した韓進海運の取扱貨物を海外の海運会社が持っていくことになる。

韓国海洋大のリュ・ドングン教授は「価格競争力が優れた巨大海運会社が貨物を持っていけば、韓進海運だけでなく、現代商船など韓国の海運各社の存立基盤が揺らぐ。韓進海運が法定管理下に入り、韓国海運業の崩壊懸念が現実となった」と指摘した。

 マースクとMSCは規模面で韓国の海運会社を圧倒する。保有船舶は現代商船の8~10倍に達する。
また、現代商船が1隻も保有しない1万8000TEU級の超大型コンテナ船も保有している。
海運業界では船が大きいほど有利。一度に多くの貨物を運べるほど価格競争力が高まる。

海運専門の物流業者関係者は「マースク、MSCは国内の海運会社に比べ20%安い運賃で荷主を攻撃的に確保している」と説明した。
  マースク、MSCなど大手海運会社の韓国路線強化は当面は物流の混乱に苦しむ韓国の輸出企業にとってプラスだが、長期的には負担となる可能性も指摘されている。韓国の海運物流市場を掌握した後、運賃を値上げする可能性が高い。

釜慶大のハ・ミョンシン教授は「世界の海運市場の運賃は事実上マースクと MSCが決定している。両社はアジア~米州路線で市場支配力を高めた後、運賃を大幅に値上げすることが考えられる」と指摘した。
  また、海外の海運会社による攻勢が釜山港の競争力を低下させる懸念もある。韓進海運はこれまで中国、日本、東南アジアなどから小型貨物船で運んだ積み替え 貨物を釜山港に集め、大型貨物船に移して米国に運んでいた。しかし、外国の海運会社は釜山港を利用せず、中国・上海港などをハブ港湾とする可能性が高い。
船主協会関係者は「マースクやMSCのような海運会社は、東南アジアの貨物を中国などに集めて処理する可能性が高い。結局韓国の港湾競争力の低下を招く」と 懸念している。
以上、

韓国政府は、海運業界・物流業界・造船業界の今後の戦略を描かず、成り行きに任せて韓進海運を破綻させたため、ハブ港釜山港の地位をも危うくしている。また、世界の海運・港湾業界は、現代商船に対しても信用不安を煽るものとなっている。

1
The Maersk Group (A.P.モラー・マークス)デンマーク
2
MSC - Mediterranean Shipping Company(メディタレニアン・シッピング・カンパニー)スイス
3
CMA CGM(Compagnie maritime d'affrètement - compagnie générale maritime)フランス
4
COSCO(中国遠洋運輸、コスコ China Ocean Shipping (Group) Company)中国
5
EVERGREEN MARINE CORP(エバーグリーン)台湾
6
Hapag-Lloyd(ハパクロイド)ドイツ
7
HANJIN SHIPPING(ハンジン・シッピング、韓進海運)韓国
8
APL (American President Lines)アメリカ
9
Hamburg Süd Group(ハンブルグ スード)ドイツ
10
日本郵船
11
商船三井
12
OOCL 方海外柜航运公司、Orient Overseas Container Line
13
陽明海運(ヤンミン、Yang Ming Marine Transport Corporation)台湾
14
川崎汽船
15
現代商船(HMM)韓国
16
ZIM (ZIM Integrated Shipping Services Ltd)イスラエル
17
Nakilat イタール
18
CSAV チリ
19
UNITED ARAB SHIPPING COMPANY (S.A.G.)ドバイ
20
PIL(Pacific International Lines)シンガポール

 

[ 2016年9月 9日 ]
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