アイコン 中国の尖閣・宮古島領有を防ぐことは、核抑止につながる。

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いつも、いつも(農と島のありんくりん)さんのブログには感心するばかりです。

 その真逆が沖縄タイムス、琉球新報です。

 なるほどですね、尖閣を欲しがる中国の狙いは「海底石油資源」とばかり、思っていましたが、狙いはそこでしたか。たしかに中国側から見た逆さ地図を見て も、太平洋に両手を広げたようにして長く伸びた奄美・琉球列島・八重山諸島は、太平洋に出たい中国にとって、邪魔です。

 尖閣は勿論、沖縄は、中国にとって喉から手が出るくらい欲しい地域です。

今日は(農と島のありんくりん)を、じっくりと読んでみてください。

(農と島のありんくりん)
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/09/post-6e7e.html

中国の尖閣・宮古島領有を防ぐことは、核抑止につながる。

0903_01.jpg


素朴に考えて見てください。なぜ尖閣諸島という山羊しかいないような絶海の岩礁に、中国はこれほどこだわるのでしょうか。
中国が領有を叫びだしたのが、1960年代の国連機関の石油資源探査以降だったことから、石油を狙っているのではないかと当初は思われていました。
しかし、案外埋蔵量が少ないということがわかってきており、しかも原油価格は暴落し、世界的な需要のダブつきとなっているのはご承知のとおりです。
事実、原油のダブ゙つきが明らかになっても、中国は尖閣水域への侵入を止めませんでした。
石油資源が彼らの動機ではないのです。
尖閣諸島から宮古島は南東に180㎞の距離にあります。Google Earthで俯瞰してみましょう。

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画面中央左の赤い点が宮古島で、上の青い点が尖閣諸島です。
これに水深図を重ねます。
画面下から北東にかけて斜めに伸びているのが沖縄トラフです。トラフとは海溝のことで、深さが2200mもあります。
沖縄トラフ - Wikipedia
これに大陸からの水深図を重ねてみましょう。

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海底地図 海上保安庁海洋情報部提供。海底地形名称・海上保安庁発行海図「南西諸島(No.6315)」に基づく笹川平和財団https://www.spf.org/islandstudies/jp/info_library/senkaku-islands/03-ocean/03_ocean001.html
大陸周辺が大陸棚に囲まれていて、その水深は約200mの浅瀬だとわかります。
普通、戦略原潜は自国周辺の安全な海で、オンステージさせておくのが常道です。
これは米国もロシアもそうで、外国のサブマリン・キラーから身を守って、核ミサイルを発射する命令を待つのが、彼らの使命だからです。
それに対して、不運にも中国は深い海を持っていません。

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中国海軍 戦略原潜096型「唐」級

ですからご自慢の戦略原潜096型「唐」級ですら、たちまち補足されるような浅瀬でウロウロせざるをえないのです。
実際海自は、中国海軍潜水艦すべての位置情報を完全に把握していると言われています。
これでは中国の核戦略が成立しません。
そのためになにがなんでも、水深2000mを越える深い海へ進出したいのです。
この沖縄トラフは琉球弧の西側に横たわる舟状海盆で、実に長さ1000㎞×幅200㎞・水深2200mの長大なサイズです。
ここほど中国原潜にとって、身を潜めるにうってつけの海域は他にありません。
096型の搭載する「巨浪2(JL-2」)の射程は1100㎞あり、米国東海岸の政治中枢を射程内にスッポリ納めることができます。

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現在少なくとも4隻の戦略原潜を中国は保有し、最低でも48基の「巨浪2」潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を搭載しているとされています。
またこのミサイルは多弾頭(MIRV)といって、ひとつの弾頭からいくつもの弾頭に別れて飛んできます。
ですから、約200個の核弾頭を持っていることになり、これは中国の核戦力の35%前後にあたります。
長々と説明しましたが、この宮古島周辺の沖縄トラフが、いかに中国海軍がヨダレを流してほしい水域なのかご理解いただけましたでしょうか。
しかしここすらも、日米の優秀な潜水艦ハンターによって常時監視されている上に、宮古海峡がチョークポイントなために、通過すれば直ちに発見されてしまいます。
どうしたら安全に、この中国核戦力の35%を日米の眼から隠して展開させておけるでしょうか?
簡単な方法は、ひとつしかありません。自国領土をこの水域に持てば、そこに逃げ込めるではないですか。
領土・領海があれば、他国は手出しできません。わずかなサイズの島でいいのです。
この中国戦略原潜が「逃げ込める領土・領海」こそが尖閣諸島なのです。
水深は500mでまだまだ浅いですが、大陸棚よりもましです。
そして12カイリ離れた領海ギリギリの水深は1200mです。
さらに南東に行って宮古島を領有してしまいさえすれば、その南には中国海軍「約束の海」である沖縄トラフが待っています。
このように中国が狙っているのは陸地ではなく、「海」なのです。
中国の核戦略の3割以上を支える戦略原潜の安住できる沖縄トラフの深海がなくては、中国の相互確証破壊は未完成だからです。
これが中国が尖閣諸島を狙い、さらには宮古島にまで爪を伸ばそうとしている最大の理由です。
したがって、尖閣の中国領有を阻止することは、中国の核戦力を完成させないなによりもの力となるわけです。

[ 2016年9月 3日 ]
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