アイコン 喘息などアレルギー疾患に朗報/原因物質特定/千葉大の中山俊憲教授ら

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0919_04.jpg日本の喘息患者数は厚労省によると450万人とされ、WHOによると世界の患者数は推定2億人と発表され、年々急増しているという。
喘息の予防ワクチンや治療薬が開発されれば、開発者はノーベル賞間違いなしだろう。

千葉大学大学院医学研究院の中山俊憲教授らの研究グループは、喘息などのアレルギー疾患を引き起こす鍵となる蛋白質を特定し、マウスを使って、アレルギー症状を起こさないことに成功したと発表した。
喘息やこう原病などの新たな治療法の開発につながると期待されている。

喘息などの病気は、アレルギーの原因となる物質に反応した病原性の免疫細胞が血管の外に出て、肺などの組織に入ることなどで発症する。
研 究グループが、喘息のマウスを調べたところ、「Myl9」と呼ばれる蛋白質が血管の内側に付着して網のような構造になり、病原性の免疫細胞を取り込んで、 血管の外に出る手助けをしていることがわかったという。そして、この「Myl9」の働きを妨げる物質をマウスに投与したところ、喘息の症状を起こさなかっ たことが確認されたという。

研究グループは、企業と共同で人への投与が可能な物質も開発していて、今後、アレルギーの発症や重症化を抑える新たな治療法につながると期待されている。
中山教授は、慢性で有効な治療法がない人に今回の物質が使える可能性が大きい。喘息だけでなく、リウマチやこう原病などにも使える可能性が十分あると考えているとしている。
当研究成果を報告した論文は、2016年9月16日(米国東部時間)発行の米国学術誌Science Immunologyオンライン版にて発表されている
以上、

中山俊憲千葉大学大学院医学研究院教授
山口大学医学部卒業、
東京大学大学院医学系研究科修了。
2001年に千葉大学に着任、
2004年より現職。
2014年より千葉大学副学長(未来医療)、未来医療教育研究機構機構長。
2015年より千葉大学医学研究院長、医学部長。亥鼻キャンパスの研究環境整備、博士課程人材育成(リーディングプログラムコーディネータ等)を担当。

専門は免疫学。記憶ヘルパーT細胞の中に病原性のある細胞が出現し、難治性アレルギーや自己免疫疾患が発症するという説を提唱。発症の原因となる細胞を除くことで難治性の炎症疾患が治療できることが期待されている。
中山教授は「病気にかからない予防ワクチン」の開発プロジェクトを主導し、粘膜免疫の理論・技術をもとに、感染症・アレルギー・ガン等の新規予防・治療法を開発研究する学術分野である「粘膜免疫・アレルギー治療学」を新たに作ることを目的としている。

 

[ 2016年9月19日 ]
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