大阪地検特捜部は１９日、腕時計を輸出したと架空の取引を申告し、不正に約６億円の消費税などの還付を受けたとして、消費税法違反容疑などで宝飾品販売会社「ジュピター宝飾」（名古屋市中区大須二丁目5-17）の前代表取締役かつ「ジュピタートレーディング」社長の長谷川彰被告（49、別の消費税法違反事件で公判中）を逮捕した。特捜部は認否を明らかにしていない。

逮捕容疑は2011～14年、自身が代表などを務める別の３社が、国内で仕入れた腕時計を輸出したように装って６９回にわたって確定申告し、計約５億９７００万円の消費税などの還付を受けた疑いがもたれている。

国内で仕入れた商品を輸出した場合、仕入れ時に掛かった消費税分の還付を受けられる制度を悪用したもの。
長谷川被告は、奈良県や大阪府の時計輸出販売会社の経営者らの不正還付を手助けしたとして、消費税法違反容疑などで逮捕、起訴され、保釈されていた。