アイコン ハウステンボス 9月決算 熊本地震の影響直撃 「変なホテル」で眼下回復

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1129_07.jpgSASEBOのテーマパーク、ハウステンボス(HTB)は28日、平成28年9月期の単体決算を発表した。
4月に発生した熊本地震の影響で、22年に旅行大手HISが再建支援を始めて以来、初の減収減益となった。
ただ、地震の影響は一過性とみられ、澤田秀雄社長は、イベント強化や新アトラクション導入で巻き返す考えを示した。
年間入場者数は、289万人で、目標の357万人には遠く及ばず、前期(26年10月~27年9月)と比べても▲6.9%減少した。

最大の理由は、4月に起きた熊本地震だった。直接の被害はなかったが、観光の自粛ムードが広がった。5~6月の入場者数は、前年同期に比べ2~3割も落ち込んだ。海外客も当時減少した。

<実績>
売上高は前年同期比▲3.8%減の286億円、
最終利益は前年同期比▲65.7%減の20億円。
平成24年に運航していた長崎港と中国・上海を結ぶ大型旅客船の減損処理で▲35億円を計上したことも影響した。船は売却の可能性が大きいという。
それでも、地震の影響は比較的早く収まった。

<ロボット王国>「変なホテル」「変なレストラン」開業
7月に多様なアトラクションが楽しめる「海上ウオーターパーク」が始まり、ロボットが接客する「ロボットの王国」シリーズで「変なホテル」を開業させ、「変なレストラン」では料理ロボットも活躍させている。
これが奏功し、8月の入場者数は過去最高を記録した。年間を通じた入場者の大幅な落ち込みは、食い止められた。

澤田社長は「入場者数は、良いイベントを行った時期は伸びた。新しい事業、イベントで、もう一度二桁成長に戻したい」としている。

<今後も王国シリーズで積極策>
HTBは、HIS体制となって以降、「日本一」や「世界一」を掲げたイベントを次々と展開し、右肩上がりの成長を続けた。「赤字テーマパーク」の汚名は返上した。
ゲーム「ポケモンGO」で定着した拡張現実(AR)や仮想現実(VR)を体験できる「夢と冒険の王国」を来年3月以降、順次整備する。
HTB場内に加え、昨年11月に取得した大村湾の無人島、長島(同県西海市)を活用し、バーチャル空間を楽しめるエリアにするという。「花の王国」「ゲームの王国」などに続く7番目の王国となる。

来年3月には出入国ゲート近くの場外に、ご当地グルメが購入できるショッピングエリアを開業し、周辺も含めたにぎわいづくりに取り組む。

<次期見通し>
HTBは、29年9月期通期の業績見通しを、
入場者数が17%増の341万人、
売上高は14%増の328億円、
営業利益は31%増の100億円
と見込む。いずれも新体制移行後、最高値。

HTBは親会社、HISの業績を支える主力子会社になった。澤田氏は、今月1日付でHISの低迷を受け、会長から社長に復帰している。

澤田社長は、「HISもHTBも、大きくビジネスモデルを変える。新戦略に切り替える」と述べ、世界で戦う体制づくりに意欲を示した。
以上、HTB+報道参照

ロボット接客ホテルの「変なホテル」は、海外から取材が耐えないという。当初はアトラクションとして、開業したと思われていたが、営業を続けていることから、見直されたものと見られる。
澤田社長は、さらにロボットを増加させ、さらにヒトを減らし、世界一効率の良いホテルとしてノウハウを蓄積させながら、全国や世界展開も視野に入れている。
HISもHTBも社員たちが、引き続き客と共有できる楽しい「YUME」をどう創造し、どう実現させ、どう満足させることができ続けるかにかかっていよう。
まだまだ、グループ全体・澤田社長に依存し過ぎてもいるようだが・・・

 

[ 2016年11月29日 ]
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