アイコン 豊洲市場 ベンゼン環境基準の79倍  これまでなぜ検出されなかったのか

スポンサード リンク
 

東京都は14日、豊洲市場(江東区)の安全性を確認する9回目の地下水モニタリング調査で、環境基準を超える有害物質を計72地点で検出したと専門家会議の会合で発表した。
1、ベンゼンは最大で基準値の79倍。
2、ヒ素は同3.8倍。
3、シアンは30地点超で
検出された。

<環境基準>
(1)ベンゼン:大気/年平均値が0.003mg/㎥以下であること。
(2)砒素:①水質/砒素 0.01 mg/ℓ以下。②土壌/検液1ℓにつき0.01mg 以下であり、かつ農用地(田に限る)においては、土壌1kg につき15mg 未満であること。
(3)シアン:①水質/検出されないこと。②土壌/検液1ℓにつき0.01mg 以下であり、かつ農用地(田に限る)においては、土壌1kg につき15mg 未満であること。

地下水調査は今回の9回目が最終回だった。
1~7回目の調査では、環境基準を上回る有害物質は検出されなかった。
昨年公表の8回目では、青果棟の3地点でこの基準を僅かに上回るベンゼンとヒ素を検出していた。
豊洲市場を巡っては小池百合子知事が昨年8月、地下水調査が終わっていないことなどを理由に、築地市場からの移転を延期した経緯がある。
都知事は、安全性が確認できれば、早ければ2017年冬から18年春に移転するとしていたが、遅れる可能性もある。 調査は、約200ヶ所を対象にしている。
以上、

今回は、環境検査会社が変わったという報道もなされている。

<環境検査会社と官庁の癒着>
こうした環境検査は、発注側と検査会社との関係が問題となる。なぜなら、環境検査会社に対する発注側はほとんどが官庁であり、役所の意向が検査内容に強く反映する。役所側からの意向は当然伝えられる。検査会社は、それに沿った検査内容のデータを提出する。これは業界の常識となっている。
検査会社にしても嘘のデータを提出するわけではない。
例えば、検査会社は要請があった100ヶ所の検査の場合、200~300ヶ所検査する。そのデータの中から、意向に沿うデータの100ヶ所分のみ発注者側に提出する。検査会社は、当然、問題のあったデータは使用せず廃棄する。
官庁も、誰が誰の権限で発注しているかによって大きく異なる。
東京都の場合、中央市場の担当の幹部たちがすでに処分されており、都の内部の流れも変わってきている。また、第3者委員会も注視する中で9回目の検査が行われ、上述のようなこれまでの問題検査データが一気に噴出したものと見られる。

<日建設計の問題>
日建設計が行った大規模公共建物の下請けに従事したことがあるが、スーパーゼネコンをアゴでコキ使っていたことを思いだすほどプライドの高い設計会社である。ところが、今回の豊洲についての土壌汚染対策工事の設計と建屋の建築設計では、プロらしからぬ問題だらけの設計を表面化させている。

1、これまで長年豊洲市場で対応してきた設計会社が受注できず、業界の常識を破り、どうして日建設計が受注できたのか。・・・大きな力が作用したとしか考えられない。
当然、以前から携わってきた設計会社は、専門家会議の内容や意向を熟知している。それが、なぜ日建設計に変更されたのか。タカが知れている最初の基本設計での額の入札だけでは、あまりにも不自然だ。

2、土壌汚染対策工事の設計でもプロ中のプロである日建設計が、都の設計方針に対して、どうして意図も簡単に従ったのだろうか。

3、専門者委員会の方針に基づき、土壌汚染が明らかになっている土壌を掘り下げたが、掘り下げ土壌の浄化を行ったものの、その仕切りとされる砕石層を造成するにあたり、どうして下に防水シートの設置をしなかったのか、予算の問題ではすまない。
日建設計は、土壌汚染地の再生プロとして、敷地全体に防水シートを貼らせるべきであった。
(産廃施設では、必ず、産廃の有害物質が地下に浸透しないように分厚い合成ゴム製防水シートを敷き詰める)
結果、地下水の上昇により、地下の有機汚染物質が、砕石層やその上の綺麗な埋め土壌や汚染物質を除去し埋め戻し土壌が、再汚染される前提に工事がなされていることになる。
すでに、豊洲市場敷地全域で、地下にあった汚染物質が浮上して再汚染している。
何のための汚染土壌を洗浄させ、有害物質を取り除き、埋め戻し土に利用したのか、100%意味をなさないものにしている。

4、地下空洞および地下の露出については、土壌汚染問題が発生したら、すぐ掘り起こせるように空洞を設け、重機が作業できる空間を作り、床面も簡単に掘り返しできるか、露出させている。
環境汚染対策工事設計のプロとして、都のこうした方針に対して、積極的にかかわった形跡は微塵もない。都から言われるがまま設計している。
地下に防水シートもさせず、地下水が浮上し、地下床面や地下空間に有害物質が充満することを前提に設計したとしか思えない、とんでもない設計をしたものだ。
・・・これが、日本№1設計事務所の実態だ。

これでは、専門家会議の意向を無視したい都の意向に沿うことを前提に受注した都とのデキレースの日本№1の設計会社と言わざるを得ないのではなかろうか。

5、土壌汚染対策区域割では、土壌汚染対策工事と建築工事会社が一緒になっている。業界では常識的な発注の仕方であるが、外部の圧力が入りやすく、その取り仕切り・下請け指名など現場への落とし込みを日建設計が受け持った可能性が高い。
・・・設計会社=コンサルとして、第3者の意のままに、その意を具体化させる最前線の実行部隊として舞台裏の案件を取り仕切る。・・・業界では常識。

どんなに見ても、日本№1の設計会社である日建設計はプロとしての自覚を欠落させた設計を行った豊洲市場であるといえよう。

0116_06.jpg

[ 2017年1月16日 ]
スポンサード リンク
 

 

コメントをどうぞ

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   
スポンサード リンク
 


PICK UP


PICK UP - 倒産

↑トップへ