三菱重工と日立の戦争 日立に7640億円請求 南ア火電事業損失
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三菱重工業は3年前に火力発電の事業を統合した日立製作所に対し、統合前に日立が手がけた南アフリカの事業で損失が出る見通しだとして、7634億円の支払いを請求したことがわかったと報道されている。
三菱重工業と日立製作所は、3年前に火力発電の事業を統合し、両社が出資する新会社の三菱日立パワーシステムズで火力発電所の建設などを手がけている。
しかし、事業を統合する前に、日立の子会社が南アフリカで受注していた火力発電設備の建設事業でコストが拡大し、損失が出る見通しになったことから、三菱重工は昨年3月、日立に対して3,790億円の支払いを請求した。
三菱重工は1月、日立に対して支払いの請求額を上積みして、7634億円に増やすことを伝えたという。
これについて、三菱重工は「詳細は話せないが、日立とは誠意を持って協議を継続しています」とコメントしているという。
一方、日立は「法的な根拠に欠けるため、請求には応じられない」としている。
両社は協議を続ける一方で、新会社による火力発電事業は今の体制を維持していくとしている。
以上、
韓国の造船業界の海上プラント安値受注での損失よりデカイ。
社名
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三菱日立パワーシステムズ株式会社
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本社所在地
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神奈川県横浜市西区みなとみらい3-3-1 三菱重工横浜ビル
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取締役社長
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安藤健司
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設立年月
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2014年2月
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資本金
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1,000億円
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出資比率
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三菱重工65%、日立製作所35%
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従業員数
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連結 19,946人 単独 10,918人(2016年10月現在)
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工場
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日立工場、横浜工場、高砂工場、呉工場、長崎工場
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主な製品
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ガスタービンコンバインドサイクル発電プラント(GTCC)、石炭ガス化複合発電プラント(IGCC)、ボイラー・タービン発電プラント、地熱発電プラント、ガスタービン、蒸気タービン、ボイラー、発電機、発電プラント周辺機器
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子会社
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60社
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役員構成
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取締役会長
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田中幸二 (日立 代表執行役 執行役副社長 社長補佐(原子力、電力、エネルギーソリューション、産業・流通、水担当))
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副会長
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西澤隆人 (前社長、三菱重工、非取締役)
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取締役社長
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安藤健司 (代表取締役) (三菱重工 副社長執行役員 ドメインCEO エネルギー・環境ドメイン長)
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社長付執行役員
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馬渕洋三郎 (インドJV事業推進室長、三菱重工)
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取締役 副社長執行役員
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藤谷康男 (三菱重工)
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取締役 常務執行役員
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吉田泰二 (グローバル戦略本部長、日立)
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内田聡 (エンジニアリング本部長、三菱重工)
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岡山正義 (ボイラ技術本部長、日立)
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河相健 (営業本部長、三菱重工)
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六山亮昌 (タービン技術本部長、日立)
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鈴木展雄 (経営総括部長、三菱重工)
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取締役
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藤原久幸 (三菱重工 執行役員 エンジニアリング本部長 兼 エネルギー・環境ドメイン 副ドメイン長)
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役員構成
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取締役11人のうち7名が三菱重工、4名が日立出身
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<三菱日立パワーシステムズのリリース>
2015年8月31日発行 第65号
三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、グループ会社であるMHPSヨーロッパ社(Mitsubishi Hitachi Power Systems Europe GmbH)およびMHPSアフリカ社(Mitsubishi Hitachi Power Systems Africa(Pty) Ltd.)と共同で、南アフリカの電力会社であるエスコム社(Eskom)が建設するメデュピ(Medupi)発電所(注1)向けボイラー初号機の据付を完了し、このほど、引き渡しました。
ともに同国最大規模の石炭火力発電所となるエスコム社のメデュピ発電所およびクシレ(Kusile)発電所(注2)向けにMHPSが据付を進めているボイラー12基のうちの初号機で、今後順次引き渡しを行い、総発電出力960万キロワット(1基当たり80万キロワット、各発電所480万キロワット)の石炭火力発電所の高効率発電を支えていくこととなります。完成は、メデュピ発電所は2019年、クシレ発電所は2020年の予定です。
今回の初号機引き渡しを受け、メデュピ発電所では同ボイラーの商業運転が開始されました。
発電所では30日(現地時間)、これを記念し、南アフリカのズマ大統領臨席のもと、エスコム社のベン・ウグバネ(Ben Ngubane)Interim Chairman、ブレイン・モレフ(Brain Molefe)Interim Chief Executive、MHPSの西澤隆人社長が出席して式典が開催されました。
発電所では30日(現地時間)、これを記念し、南アフリカのズマ大統領臨席のもと、エスコム社のベン・ウグバネ(Ben Ngubane)Interim Chairman、ブレイン・モレフ(Brain Molefe)Interim Chief Executive、MHPSの西澤隆人社長が出席して式典が開催されました。
メデュピ発電所およびクシレ発電所向けのボイラーは超臨界圧技術を採用しており、既存の石炭火力発電プラントに比べ石炭を効率よく燃焼させて、CO2排出量を低減することができます。
南アフリカでは、急速な工業化の進展を背景に、更なる電力供給能力の増強が求められています。両発電所が完成すれば、エスコム社の電力供給能力は、現在比で20パーセント以上増加することとなり、南アフリカ経済の発展に大きく貢献することが期待されています。
当社は今後も、欧州とアフリカのグループ会社と緊密に連携しつつ、両発電所建設プロジェクトの完成に向け全力で協力していくとともに、環境に配慮した効率の高い石炭火力発電設備の提供を通して、南アフリカの持続的な経済発展と環境負荷の低減に貢献していきます。
(注1) メデュピ発電所:リンポポ州レファラーレ市(Lephalale, Limpopo Province)
(注2) クシレ発電所:ムプマランガ州ウィトバンク市(Witbank, Mpumalanga Province)
<メデュビ発電所全景>


[ 2017年2月 9日 ]
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