アイコン 2016年 長崎県の外人さん宿泊延数大幅減少 全国の訪日客数推移と延宿泊者数

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官公庁が発表した2016年の観光客の都道府県別延宿泊者数は、消費不況を反映して日本人観光客が前年比で▲3.5%減少したことにより、全体でも▲2.0%の減少となった。
九州は、昨年4月発生した熊本大地震の影響を受け、熊本県は訪日客の延宿泊数が大幅に減少したものの、復興関係の来県者が多かったのか、全体では増加し、九州7県では唯一増加した。
九州では、被災した熊本県を除き、唯一長崎県は、訪日客も日本人客も大幅に減少し、全体では前年比で▲12.6%も減少した。
隣県の佐賀県は海外へ地道な誘客活動を行い続け、その効果から訪日客の延宿泊者数の伸び率は28.8%も伸びている。

長崎県、特に長崎市の過去は日本でも屈指の観光地のメッカだった。が、時代の流れに身を任せ、流され続けている。それでも福岡を別にすれば延宿泊者数で見る限り、まだ、九州では№1の観光地として君臨しているのも事実。

2015年は明治遺産の世界遺産登録効果もあり増加、しかし、一過性に終わったようで、2016年は、全国で訪日客数が21.8%増加し、延宿泊者数も8.0%も増加しているにもかかわらず、大きく落ち込んでいる。長崎は、ほかにも「平和遺産」、「鎖国遺産」、「米軍・日本軍の佐世保軍港」も立派な観光地、「対馬」には韓国からの大勢の観光客が押し寄せ続けている。

(長崎ハウステンボスは澤田さんが忙し過ぎ、匹敵する強力なロマンを求めるイベント屋が必要。値上げだけでは東京ディズニーのようになってしまう)
2017年は「沈黙」効果や隠れキリシタン世界遺産候補も期待されるが、そうした貴重な旅行資源の誘客の持続性の税金を使った官庁の努力はネットが中心であり、国内外への発信努力が足りない。積極的な誘客活動の継続が望まれよう。隣県、佐賀県の取り組みも参考になろう。公共投資予算はあっても観光予算がなければ、両県での共同作戦も必要だろう。

日本の観光地は、企業は空前の利益を上げていると発表されているが、勤労者=消費者には還元されず消費不況が続いており(勤労者増で収入は増加しているはずだが、低賃金ばかり増加、一方で高給取りが辞めている)、日本人観光客の落ち込みを、訪日客を取り込むことで、落ち込みを最小限に留めているのが現況となっている。2017年はさらに落ち込む可能性があり、延宿泊数に見る限り2016年を底にするような政治の政策が望まれる。
なお、九州においては昨年、熊本大地震の復興対策から、ふっこう割(総額180億円)における格安旅行クーポンが配布されており、なければさらに落ち込んでいたものと見られる。今年2017年も引き続きふっこう割を実施することが決定している。

以下、次の図表の数値出典は観光庁、JNTOによるもの。

0307_08.jpg

 

訪日客数推移/出典:JNTO
2000
4,757,000
7.2%
2001
4,772,000
0.3%
2002
5,239,000
9.8%
2003
5,212,000
-0.5%
2004
6,138,000
17.8%
2005
6,728,000
9.6%
2006
7,334,000
9.0%
2007
8,347,000
13.8%
2008
8,351,000
0.0%
2009
6,789,658
-18.7%
2010
8,611,175
35.6%
2011
6,218,747
-27.8%
2012
8,358,105
34.6%
2013
10,363,904
24.0%
2014
13,413,467
29.4%
2015
19,737,409
47.1%
2016
24,039,000
21.8%
・クルーザ船含む。2016年は推計値
 

<全国の延宿泊者数推移>

2016年
全延宿泊者数
うち訪日客・外人さん
全国
延宿泊者数
前年比
延宿泊者数
前年比
依存度
2010
348,823,310
15.8%
27,524,000
42.2%
7.9%
2011
417,234,450
19.6%
18,415,690
-33.1%
4.4%
2012
439,495,120
5.3%
26,314,340
42.8%
6.0%
2013
465,893,370
6.0%
33,495,730
27.2%
7.2%
2014
473,501,950
1.0%
44,824,600
33.8%
9.5%
2015
504,078,370
6.4%
65,614,600
46.3%
13.0%
2016
494,184,440
-2.0%
70,883,420
8.0%
14.3%
 
<日本人客の延宿泊数推移>
全国延宿泊者数(日本人客数)
日本人客
延宿泊者数
前年比
備考
2010
321,299,310
13.7%
リーマンショック余韻
2011
398,818,760
23.5%
東日本大震災
2012
413,180,780
3.6%
 
2013
432,397,640
4.7%
アベノミクス
2014
428,677,350
-0.9%
消費税増税
2015
438,463,770
2.3%
 
2016
423,301,020
-3.5%
企業利益最高益
 
2016年の九州の延宿泊総数>
2016年
全延宿泊者数
うち訪日客・外人さん
九州
延宿泊者数
前年比
延宿泊者数
前年比
依存度
福岡県
16,119,980
-0.1%
2,671,440
13.2%
16.6%
佐賀県
2,915,690
-4.5%
246,160
28.8%
8.4%
長崎県
7,576,880
-12.6%
743,270
-14.8%
9.8%
熊本県
7,232,380
1.4%
514,610
-28.0%
7.1%
大分県
6,776,870
-8.3%
846,050
9.3%
12.5%
宮崎県
3,609,440
-4.8%
250,300
24.0%
6.9%
鹿児島県
7,211,720
-9.5%
487,580
17.3%
6.8%
沖縄県
22,199,120
10.6%
4,482,880
21.7%
20.2%
 
<長崎の延宿泊総数推移>
2016年
全延宿泊者数
うち訪日客・外人さん
長崎県
延宿泊者数
前年比
延宿泊者数
前年比
依存度
2011
6,993,380
38.7%
276,810
-23.3%
4.0%
2012
6,628,470
-5.2%
418,820
51.3%
6.3%
2013
7,254,700
9.4%
424,980
1.5%
5.9%
2014
7,315,020
0.8%
492,510
15.8%
6.7%
2015
8,672,440
18.5%
872,190
77.0%
10.1%
2016
7,576,880
-12.6%
743,270
-14.8%
9.8%


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[ 2017年3月 6日 ]
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