北朝鮮にはミサイルが１０００基あるとされているが、ミサイル外でも火砲は多連装砲や長射程火砲、戦車、戦闘機などを大量に保有している。

２０１６年版防衛白書によると、北朝鮮の地上軍は約１０２万人を擁し、兵力の約3分の2を３８度線の非武装地帯（DMZ）付近に展開。

戦車３５００両以上を含む機甲戦力と火砲の口径２４０ミリと３００ミリの多連装ロケット砲（MRL）や１７０ミリ自走砲、６００門を超える長射程火砲をDMZ沿いに常時集中配備している。

これらを使えば、３８度線から５０キロしか離れていない首都ソウルの１０００万人やソウル首都圏（韓国総人口の約半分の2500万人）を占めるソウル首都圏が砲火に見舞われる。

特に「KN-09」と呼ばれる新型の３００ミリ大口径の多連装自走ロケット砲（＝ＭＲＬ）は、最大射程距離250キロに及び、韓国や在韓米軍の主要基地（韓国軍の陸海空統合本部のある忠清南道の鶏竜台や京畿道平沢市にある米空軍の烏山基地、米陸軍基地のキャンプ・ハンフリーズ）を直接攻撃でき、大きな脅威となっている。