しかし、安価な中国製品に押され、東南アジアでの販売が不振に陥っているため、業界の反対があるにもかかわらず生産量の相当部分を韓国への輸出に回している。

　鉄鋼業界関係者は、「反ダンピング関税でようやく中国製H型鋼の攻勢を防いだが、業界トップのポスコのベトナム製鋼材がそこに割り込んできた。中国政府が、ポスコのベトナム製H型鋼の韓国向け輸出を問題視し、中国製H型鋼に対する反ダンピング調査の撤回を要求するのではないかと心配だ」と語っているという。

　鉄鋼業界のこうした反発について、ポスコは「昨年下半期からベトナム製H型鋼の輸入には関与していない。ベトナム製の輸入量が増えているのは、韓国国内の鉄鋼商社が輸入しているためだ」と反論している。
以上、韓国紙報道参照

ベトナム・ポスコ製を鉄鋼商社が輸入しており、ポスコは輸入に関与していないと言いたいようだが、通用しないだろう。
ポスコは、世界中に溶鉱炉や電炉を造ったものの、余剰中国鉄鋼製品に東南アジアをはじめ世界中で押され苦戦している。インドネシアでは、当局に輸入を抑え、付加価値を付けた鉄鋼製品として輸出できるとして、鉄鉱石輸出を禁止させて製鉄所(溶鉱炉)を造ったものの、故障続きで本格生産が遅れる中、資源バブルは崩壊、鉄鉱石が高騰している時に販売できず、インドネシア側は大損していた。
そうした鉄鋼製品が、東南アジアでは安価な中国製に押され、ポスコのベトナム製やらインドネシア製の行き場がなくなっている。そのため、韓国へ流入しているもの。

韓国は、中国とFTAを締結しており、鉄鋼王国でありながら、中国から大量に流入している。FTA締結前、H型鋼が大量に流入して韓国当局は規制した。
鉄筋など他の鉄鋼製品も大量に流入するため、規制しようとしたが、中国当局から、規制した場合、韓国製品に貿易制裁すると脅され、規制できず、韓国勢が価格を落とし、対応させられている。H型鋼(ほとんど電炉で製造)は、そのときの規制が今も生きていることによるもの。

節操のない韓国へは、既に中国民族系車両の貨物トラックやSUVが輸入され、韓国製の２～３割安で販売され、人気を呼んでいるという。現代自動車の３２項目のリコール隠し、韓国当局が一部強制リコールさせている有様では、中国製の方が安全かもしれない。

北朝鮮の脅威にまったく関係ない韓国では、不動産バブルが生じ、現在は沈静化の動きにあるものの、まだソウルでは価格高騰が続いている。それほど投機資金がソウルに集中し、H型鋼も建築需要旺盛である。