アイコン VW 不正隠蔽の元幹部ら5人を国際手配/米司法当局

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南ドイツ新聞(電子版)は22日、米司法当局が独VWの排ガス規制逃れ問題の隠蔽に関わったなどとして起訴したVW元幹部ら5人について、国際刑事警察機構(ICPO、インターポール)を通じて国際手配したと報じた。
同紙によると、独政府が米国に5人を引き渡す可能性は低いとされるが、米司法当局はVWに対する捜査の手を緩めない姿勢を鮮明にした。
米捜査当局は今年1月、米国を訪れていたVW幹部1人を逮捕して起訴。さらにこの幹部とは別に、ドイツにいる元幹部ら5人も起訴していた。
以上、

米EPA(環境局)が調査に入る以前に、調査機関がロスで調査していた時、VWは、本社と米法人らの幹部が、不正はないとして隠蔽工作の限りを尽くしていた。そのため、プログラム不正の調査に入るのが大幅に遅れた。ただ、VWだけではなく、ほとんどのディーゼル乗用車の排ガスが基準を大幅に上回っていたことから、比較調査できなかったことにも遅れの原因となっていた。
結果、行き着いたのが、プログラムの解析となり、不正が発覚したものだった。米国では、プログラムの変更も当局に届け出る義務がある。そうしたプログラム変更だけでも届け出ていなかった場合、罰せられ、ほかのメーカーも罰せられている。
欧州では、燃費と二酸化炭素の排出量が規制基準、米国では、燃費と硫黄酸化物の排出が規制基準となっており、ディーゼル車は特に硫黄酸化物を地球に撒き散らす。

クリアーするには、触媒のほか、排ガスの再燃焼循環装置も必要だが、エンジンに負荷がかかり、燃費効率が悪化する。欧州では、ディーゼルエンジン温度が上がり、高熱で破損や機能停止することを回避するため、メーカーが好き勝手に設定できるように、一定温度以上になれば、再燃焼循環装置の機能を停止させるプログラムをメーカーに許可していた(欧州国民に知らせてはいなかった)。こうしたことから、欧州では通用するが、米国では通用しないが・・・。

VWの不正は、検査場では機能し、ユーザーが一般道で乗った時点で、停止するプログラムが設定されていたことに問題があった。自動車部品最大手の独ボッシュがこうしたプログラムを制作していたことも判明している。
軽油を高熱で燃やせば、硫黄酸化物が大幅に上昇することも、プログラムによる停止を容認する原因ともなったようだ。

マツダは世界で唯一低熱燃焼により排ガス規制と燃費効率をクリアーしていたが、VW不正問題でディーゼル車全般が批判の対象になり、同社の開発技術が大ヒットにつながらなかった。
ディーゼルエンジンは、ガソリンより安価でトルク性能(粘り腰)に優れ、石畳や登坂が多い欧州で特に普及している。ただ、原油価格暴落で、ガソリン価格が大幅に安くなったことから、現在、そのメリットは小さくなっている。

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[ 2017年6月23日 ]

 

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