アイコン 英国のマンション大火災 外装材は米アルコニック製、冷蔵庫は米ワールプール製

スポンサード リンク
 

ロンドン警視庁は6月23日、6月14日に発生した高層住宅グレンフェルタワーマンション火災(79人の死者と行方不明者)の火元となったのは、ホットポイントの普通の冷凍冷蔵庫だったと発表した。

<火元の冷蔵庫の爆発>
イギリスで広く流通している家電ブランド『ホットポイント(Hotpoint)』は、米大手家電メーカー、ワールプール・コーポレーションのグループブランド。
出火した冷凍冷蔵庫のモデルFF175BPは、これまでリコールの対象になったことはなく、今回の火災を受け、英政府はホットポイントに欠陥の可能性がある製品を全て取り替えるよう要求した。

<燃えやすい断熱材入り外壁材>
また、外壁材が火災をマンション全体へ拡大させていたが、外壁材には断熱材が用いられており、燃えやすい発砲ウレタンなどの断熱材が中に入っていたものと見られる(石綿・人口石綿だったら燃えにくい)。製造上、アルミ板と断熱材には隙間があり、燃え出したら燃えやすいとされる。アルミ板は高熱には弱い。

当タワーマンションの外壁材は、米国の非鉄大手アルコアの分割会社で、昨年発足したアルミ製品大手の米アルコニック製だったとNYTが26日報じた。

<問題続出>
なお、当マンションでは、スプリンクラーはなし、火災報知機は作動せず、建物内の避難路も1ヶ所しかなく、火の回りが早く、逃げられなかった人たちが大勢いたと見られるという。2015年の改修工事時に、防火壁もなくしていたようだ。
(火災が生じてはじめていろいろな問題が浮上してくる。想定される問題を、問題が発生する前に、解決しておくことが必要だ)

日本では、高層ビル等の外壁材は防炎表示が必要となっている。断熱材が入ろうが、入ってなかろうが、外壁材は燃えない、燃えにくい素材であることが条件となっている。

<マンション管理会社>
マンション管理会社は、利益を追求する会社であり、工事などを管理組合から請け負い、工事会社からサヤ抜きしている。当然、利益の大きい工事会社を使用することになる。マンション管理会社の言いなりは危険でもある。
管理会社がいくらしっかりしていても、担当者がバックマージンを工事会社から受け取ったりしている者もいる。改修工事の説明や決定過程では、建築知識がある人を立ち合わせるべきだろう。

<英高層住宅、検査済み物件すべて違反>
英ロンドン西部の高層住宅「グレンフェルタワー」の火災を受けて英全土で行われた高層ビルの安全点検で、少なくとも60棟が不合格と診断された。英政府が25日明らかにした。
グレンフェルタワーの火災を受けて英全土で高層ビル600棟の安全点検が行われており、25日までに点検が行われた60棟すべてが不合格だった。
英警察は過失致死傷の疑いで、すべての関係者を対象に捜査を開始するとしている。


0627_02.jpg

[ 2017年6月27日 ]
スポンサード リンク
 

 

コメントをどうぞ

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   
スポンサード リンク
 


PICK UP


PICK UP - 倒産

↑トップへ