現代・起亜 中国6月も▲63%減 米国も▲2桁減、深刻度増すサプライチェーン
6月の中国国内での現代・起亜グループの販売台数は、前年同月比▲63%減の約5万20百台(現代自3万50百台、起亜自1万70百台)にとどまった。
2016年6.7%増の179万20百台。
2017年、
1月 ▲11.1%減の11万01百台
2月 ▲ 1.7%減の9万12百台
3月 ▲52.6%減の7万20百台
4月 ▲65.2%減の5万11百台
5月 ▲65.1%減の5万25百台
6月 ▲63.0%減の5万20百台
米国での6月の両社計の販売台数は前年同月比▲13.9%減の110,650台、1~6月の累計でも前年同期間比▲8.4%減の642,096台となっている。
今年上半期の数字を見ると、現代・起亜自の中国での販売台数は、前年同期比▲47%減だった。
現地の自動車関係者は「販売台数が急減したことで、現代・起亜自の現地工場の稼働率は40%台、納品企業は50%台まで落ち込んだ」として「やっとのことで構築した販売網と部品供給体系が無駄になる恐れがある」と話しているという。
■中国企業の「愛国マーケティング」に打つ手なし
THAAD問題を機に中国で嫌韓感情が生まれると、中国のある企業は、韓国車を注文した顧客が注文をキャンセルすればプレゼントを贈呈するというマーケティングを導入した。
また、フォルクスワーゲンは、韓国車を売却して同社の車を購入する顧客には割引価格を適用するというイベントを展開し、現代・起亜自を圧迫している。
ハイ投資証券のコ・テボン企業分析チーム長は「現代・起亜自は不振を挽回するために『KX7』など中国向けモデルを発売したが、反応はさっぱり。嫌韓ムードが続いており、現地ディーラーも積極的なマーケティングができない状況だ」と述べた。
2012年9月に中国で日本の尖閣国有化問題で起きた打ち壊し・不買運動、日本車ブランドは中国で販売不振に陥ったが、今回の現代・起亜自の販売不振は当時の日本より深刻。2012年9~11月の日本車ブランドの販売減少率は▲37~58%程度だった。一方で、今年3~5月の現代・起亜自ブランドの販売減少率はこれを上回る52~65%に達している。
■韓国政府は国際機関に積極的に提訴すべき
現代自と共に中国に進出した部品関連企業(510社)も今年、4ヶ月連続で売り上げが昨年より40-50%落ち込んだ。
部品企業のB社は現在、工場の稼働率が半分にとどまっている。同社の社長は「夜勤や残業がなくなり、現地社員も収入が減ったため、何人か会社をやめた。他の企業の社長たちも皆、会えば『死にそう』という声ばかりだ」と述べた。規模の大きな部品企業の売り上げも打撃を受けている。証券街によると、現代自グループ系列の現代モービスと現代ウィアは、現代自グループの中国での不振の影響で、第2四半期(4~6月期)の営業利益が前年同期比で32~42%減少したとみられる。
売り上げ全体の中で現代・起亜自への依存度が77%に達する平和精工と、現代自と共に中国に進出したソンウハイテックも、今年第2四半期の営業利益が前年同期の半分程度にとどまっていると予想される。
専門家らは「販売不振を克服するためには、現代自グループが自主的に競争力を高める一方、THAAD問題解決のために政府が具体的アクションを起こすことが必要だと指摘。政府が国際機関に積極的に提訴すべき」と主張した。
以上、聨合ニュース参考
中国での各国系車両メーカーの価格は、欧米日勢を10とした場合、韓国勢は7~8、中国勢は6。韓国系のブランド力は、中古車価格に見られるように弱く、中国勢の品質向上に、板挟み状態にある中で、THAAD不買運動に遭遇している。
中国とともに2大市場であるアメリカ市場でも、両社計は2桁マイナスになっている。
それも中国・アメリカの両市場の拡大は、昨年でピークアウトした可能性も指摘されている。
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