パキスタン シャリフ首相 一族汚職疑惑で辞任
一族の資金疑惑を巡り調査を受けていたパキスタンのナジブ・シャリフ首相が辞任した。同国は来年総選挙を予定するが、首相辞任で政治混乱に陥りそうだ。
当局の調査で、首相一族の資産と公開されている収入との間に不一致が発覚したことを受け、パキスタン最高裁判所は28日、5人の裁判官が全会一致で首相の議員資格を剥奪する判決を言い渡していた。
別の報道では、最高裁判所は、海外法人での自身の立場を明らかにしておらず議会や裁判所に不誠実などとして、首相および下院議員の資格がないとの判断を示し、選挙管理委員会に対し失職させるよう命じた。
同裁判所は、4月にも判断を下したが、当時は裁判官2人が議員資格の剥奪を支持した一方、3人が調査継続を求めた。この汚職疑惑の調査では、ダール財務相の名前も挙がった。
シャリフ首相の不正疑惑はいわゆる「パナマ文書」で明るみに出た。同文書が絡むスキャンダルでは昨年、アイスランド首相が辞任に追い込まれている。
以上、報道
財閥家出身のナワズ・シャリフ首相、パキスタン・ムスリム連盟シャリフ派総裁でもある。汚職などで失職し3度首相に返り咲いていた。
パキスタンは、大統領と首相がいる。両者のどちらか一方が権力を支配しているが、現在の大統領はマムヌーン・フセイン氏、パキスタン・ムスリム連盟シャリフ派であり、選挙結果しだいでは4たびシャリフを首相にさせることだろう。
シャリフは、中国と友好関係を強化し、中国から戦闘機や武器を大量に購入してきており、見返りに巨額賄賂が、シャリフが海外などに所有する企業を通じて渡されているものと見られる。
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