アイコン トランプはバノンと心中か ケリー大統領首席補佐官でも政権内内紛は消えず

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トランプは記者会見で、事前に用意された原稿を無視し、白人至上主義団体と反対派の衝突は「双方に責任がある」と再度発言した。

同席したケリー首席補佐官は、うつむき加減で床をじっと見つめていた。軍人出身のケリー氏は、ホワイトハウスに規律をもたらすと期待されていたが、トランプ氏の言動を制御しきれないことが浮き彫りになった。

「大統領の衝動を抑えることは誰にもできず、海兵隊大将でさえも不可能だということが明白になった」

ジョン・F・ケリー大統領首席補佐官(元海兵隊大将・アメリカ南方軍司令官)は、就任してすぐ、ホワイトハウスの内紛を正常化させるため、就任早々のスカラムチ広報部長(投資ファンド若手創業者、大統領選では財務担当)を罷免させた。結果、前後してホワイトハウスから3人が去った。

しかし、ケリーも元選対本部長の極右のバノンについては、トランプの信望が厚すぎ、手が出せない状態が続いている。

そのバノンは、オルタナ右翼、白人至上主義者の出世頭として極右から絶賛されている。そのバノンが、北朝鮮に対するあらゆる選択肢は机上にあるとするこれまでのトランプの発言やホワイトハウス内のコンセスサスに反し、「北朝鮮との戦争はない」と断言した。

一方、ケリー首席補佐官の政権内の統率も束の間、バノンが米国家経済会議(NEC)委員長のゲーリー・コーン氏(ユダヤ人、元ゴールドマン・サックスの№2の金通経済通)に対して、攻撃を激化させている。

コーン氏は、中国との貿易摩擦を極端に過激にさせるべきではないとの立場だか、バノンは、米中は経済戦争状態にあるとする立場。

バノンは、有していたネットのオルタナネット右翼放送局の「ブライトバート・ニュース」を、政権入りもあり自らは退いているが、その放送局からもコーン氏を名指しで攻撃させている。

トランプの娘のイバンカの婿のジャレッド・クシュナー(ユダヤ人、大統領上級顧問)は、コーン氏と近い関係にある。クシュナー家は、不動産事業者、中国との関係も深い。今秋には中国・習が、トランプの娘イバンカとクシュナー夫婦を中国に招待している。

クシュナーとバノンは対立し、4月、バノンは国家安全保障会議(NSC)閣僚級委員会の常任メンバーから外された。

内紛が耐えない政権内の統率のためにトランプが採用した元海兵隊大将のケリー氏の実力をあざ笑うかのように、再び、バノンがホワイトハウス内で権力を拡大させている。

それも、今回の白人至上主義者を擁護したトランプに乗じて、前面に出てきた。
結果、トランプは、娘婿のクシュナーが属するユダヤ人の協会からも人種差別で批判されている。

ケリー首席補佐官が統率し、スピーチャーをトランプ1本に絞ろうが、トランプに取り付くバノンにトランプは利用され、無用な発言を行い、敵をまた作ってしまったようだ。

ケリー氏の存在が、逆にバノンに悪用され、バノンにとって風通しがよくなったこともある。今ではイバンカもクシュナーも大統領執務室に勝手に入れない状態になっており、娘の言うことを何でも聞くお父さんのトランプは、娘の意見さえ聞けない状態となっている。

当然、バノンは、コーン氏を締め上げた後、前回は負けたクシュナーに対して攻撃を仕掛けるものと見られる。その前兆が今回の中国タタキと見る。

最悪なのは、ドイツ人で不動産屋の成り上がりのトランプが、政治に無知すぎて内政・外交とも戦略すら持たず、ヒステリックな言動を繰り返し、フラフラしているところにある。
アメリカ№1どころか、その米国の価値を大きく貶めている。訪米の観光客も激減している。

共和党国会議員のトランプ支持者たちも一人減り二人減りと続いている。共和党有力者たちからも批判されており、政権内は軍閥さえ押さえ込むバノンの力が際立ってきている。
弾劾への道は以前より近くなっているともいえる。

[ 2017年8月18日 ]
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