福岡ダイエーホークス高塚猛氏・70歳で逝去
旧福岡ダイエーホークス(現福岡ソフトバンクホークス)のオーナー代行などを務めた高塚猛氏が27日午前5時25分、盛岡市の病院で死去した。70歳。東京都出身。
通夜は30日午後5時から盛岡市北山2の2の40、駒木葬祭北山浄光会館で、葬儀は31日午後1時から盛岡市名須川町31の5、報恩寺でおこなわれる。喪主は妻鈴子(れいこ)さん。
1999年、ダイエー創業者中内功氏の招きで旧福岡ドーム(現ホークスタウン)副社長に就任。
2002年に社長に昇格し、球団社長やオーナー代行も兼任、福岡3事業再建を担当した。ダイエーが経営手腕が評価される一方「球団の私物化」との批判が高まった。
2004年に「重大な法令違反」を理由に社長を解任された。
同年、部下などへの強制わいせつ容疑で逮捕・起訴され、懲役3年、執行猶予5年が確定した。その後は盛岡市で観光業の経営コンサルタントなどを務めた。
リクルートから長らく岩手に出され、女性事務員などに対するかかわり方に高塚氏自身が旧体質の問題はあった。しかし、ダイエーが破綻し、ダイエーの福岡3事業(シーホーク・福岡ドーム+ホークスタウン・ホークス球団)を、米ハゲタカのコロニー・キャピタルが買収、コロニーから派遣された人物が、コロニーからも保証されていた高塚氏の経営権を剥奪する動きをはかり、高塚氏の問題点を暴き出し、最後は高塚氏からセクハラされたという女性を利用して強制わいせつ事件として、追い落としにかかったことも事実。
だが、工藤の放出(現ホークス監督)や小久保選手の巨人への無償トレードなどで、球団を愛するフクオカ市民から嫌われてしまったことが、全マスコミからの高塚タタキに拍車をかけた。
こうした経営最優先策が、高塚氏と地元に取り返しのつかない軋轢を生じさせた最大の問題ではなかったろうか。
しかし、高塚氏の功績は、改めて本を読んでもいまだ輝いている。
人を批判することはいとも簡単だが、相手を認めることや褒めることも必要だ。
「お疲れ様でした。ご冥福をお祈り申し上げます」・・・合掌。