アイコン 九州豪雨の流木量過去最大 30万本相当が流れ出たか 21万立米

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 国交省は28日、7月の九州豪雨で発生した福岡、大分両県の渓流での流木発生量が、288ヶ所のうち約半数の134ヶ所で過去の災害で、最大値としてきた1平方キロ当たり千㎥(約800トン)を上回ったとの分析結果を発表した。

過去最大級の流木災害としている。最も被害が大きかった福岡県朝倉市の赤谷川では、約2万㎥(約1万6千トン)発生した。

2011年の紀伊半島豪雨など過去の災害約20件を分析したところ、同省が定める「土石流危険渓流」での「流木発生量」は、概ね1平方キロ当たり千㎥以下に収まっていた。

一方、九州豪雨の被害地域の航空写真を基に算出した同様の渓流の流木量は、福岡県の234ヶ所のうち125ヶ所、大分県では54ヶ所のうち9ヶ所で千㎥を上回った。最大は赤谷川の渓流で、「土石流危険渓流 流木発生量数」の最大値の約20倍となった。
発生流木の約6割は、山林の崩壊が原因とみられる。

同省は「過去の災害に比べて九州豪雨の流木量の大きさが浮き彫りになった。砂防による流木対策が急務だ」としている。

同省は、朝倉市の須川などで砂防ダムが大量の土砂や流木を食い止めたとして、流木や土砂をせき止める透過構造の砂防ダムの設置を推進する。概算要求にも必要経費を計上する方針。

国交省九州地方整備局は7月末、九州豪雨による河川での流木発生量は、10河川で約21万㎥(約17万トン)との推計を発表している。
参考、流木になった木材の元の長さが15メートル・直径25センチと仮定した場合、πr2乗×長さ=0.73㎥。約28万本が流木になった計算となる(ここでは約30万本相当とする。)
以上、報道参考

福岡から大分にかけての山間部の地質は、西日本一帯に広く分布する花崗岩の風化土(真砂土)が主で、2014年8月の広島豪雨における住宅地への土石流も同じ土質だった。

花崗岩の風化土(真砂土)は豪雨では土砂崩れを起こしやすく、土石流となり、木材をなぎ倒し谷底の濁流と共に河川へ流れ出て、河川周辺を土石流と共に破壊し尽くしたものと見られる。また、杉の植林は戦後が主、比較的根も浅く、日田杉なども台風で大きな被害をこれまでに発生させている。

基準を設けたがる国交省ではあるが、国土は一律ではなく、地質に応じた砂防対策・河川防災対策が求められる(税金で研究している地質学者や地質土木学会の怠慢でもある)。
国交省や自治体には、公共投資も選挙ための八方美人のタレ流しではなく、老朽化橋梁や老朽化トンネルの改修や2014年6月の広島豪雨や今回の九州豪雨などを教訓とした防災工事に優先的に取り組んでもらいたいものだ。また、大都市近郊の山間部での、開発ありきの行政のあり方も広島豪雨では問われたままになっている。

九州豪雨の被災地では、まだボランティアを必要とし、ボランティアは被災家屋の床下に溜まった土砂の排出作業などに当たっている。しかし、最近は暑いにもかかわらず、若手より高齢者のボランティアが多くなっている。健康には十分気をつけてもらいたいものだ。

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[ 2017年8月29日 ]

 

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