ホワイトハウス消息筋は「トランプ大統領－安倍首相の電話会談は就任後１１回も行われた。しかし実際には、トランプ大統領と習主席の電話会談は公開していないだけでもっと多いはず」とし「韓国に（動きと情報が）露出しやすいマクマスター補佐官やティラーソン国務長官ではなく、クシュナー氏を米中間で隠密な『北朝鮮ビッグディール』のメッセンジャーとして使おうとしている」と伝えた。

クシュナー氏の背後には、同じユダヤ人のヘンリー・キッシンジャー元国務長官がいる。クシュナー氏は最近、キッシンジャー元長官の助言に耳を傾けているという。
キッシンジャー元長官の構想は一言で、「北朝鮮と対話をしても完全な核廃棄を得ることはできない。中国は北朝鮮体制を崩壊（金正恩除去）させ、米国は在韓米軍を撤収する『事前ビッグディール』に合意すべき」というものだ。

露骨に言えば、南北は気をせず大国同士が手を握らなければいけないという主張だ。
実際、トランプ大統領としては一滴の血も流さない軍事作戦、立場が変わった北朝鮮との交渉すべてが「ミッションインポッシブル」（手に負えない任務）だ。大きなことを言ってもカードがない。

こうした状況で今回の６回目の核実験は「キッシンジャー構想」に馬を乗り換える良い口実になる可能性がある。

窮地に追い込まれたのは米国より韓国だ。
トランプ大統領が３日にツイッターに載せた「韓国は融和的な対北朝鮮政策が作動しないことを知りつつある」というコメントについて、ワシントンポストは「韓国を叱った（ｓｃｏｌｄ）」と伝えた。耳に障るが、それが米国内の雰囲気だ。

青瓦台（大統領府）は、「我々はこの地で戦争の惨禍を繰り返すことはできない」とし、米国と立場が違うしかないと強調する。正しい言葉だ。
しかし、現政権が想定する戦争の可能性が「米国の先制攻撃→北朝鮮の反撃対応」なら、米国がそのような行動をとらないよう連携、説得して信頼を築くのが先だった。それを徹底しなかった。
ＴＨＡＡＤ（高高度防衛ミサイル）や根拠のない自信でジグザグに進み、不信感ばかり深めていった。

安倍首相がトランプ大統領の「ターゲット」から「親友」になったのには理由がある。「電話会談の回数や時間が重要なのではない」という青瓦台の主張には同意する。
しかし、それは、指導者間に信頼がある場合に言う言葉だ。結局、我々には安倍首相も、トランプファミリーを招いた崔天凱駐米大使もいなかった。重みのない応援コメント一言に「水一滴も漏らさない同盟」と喜ぶ外交安保アマチュアだけがいたのだ。

トランプ大統領は、６月の韓米首脳会談で年内の韓国訪問を約束した。どうなるのだろうか。
コリアパッシング（ｐａｓｓｉｎｇ）は、コリアバッシング（ｂａｓｈｉｎｇ、韓国たたき）、そしてコリアナッシング（ｎｏｔｈｉｎｇ、何でもない韓国）になるかもしれない。

繰り返し言うが、状況を直視してこそ米韓日の連携、中国の協力、国際社会の同調を勝ち取る機会も見いだせる。
まだ遅くはない。
以上、

文在寅殿は、
いくらラブコールを送っても、金正恩からコケにされるだけで相手にされず、
米トランプには軍事より対話が最優先だと諭したものの、ケチョンパにいなされ、
中国習とはＴＨＡＡＤ配備問題で自ら越えられず、自ら動き会談を持とうともしない。
ロシアプーチンとは、６・７日の東アジア経済フォーラムの会合に出世はして、会談を持つ予定だが形式的なものになるだろう。

文は４日、ロシア・プーチンと電話会談を行い、原油輸出の禁止、派遣労働者の受け入れ禁止を要請したという。当然、米国から経済制裁を受けるプーチンは、米国との取引の切り札でもあり、やすやす韓国の大統領に対して、「はいそうですか、分かりました」ということには絶対ならない。

文在寅が、初心のように対話を最優先するならば、北朝鮮は別にしても、相手先に土足で入り込み、米国でも中国でもロシアでも関係国を行脚して、４者会談でも主宰すべきだろうが、反日策動で支持率妄想に取り付かれる間に事態は悪化するになっている。
朝鮮人特有の足の引っ張り合いとプライドの高さが邪魔しているのか腰が重すぎる。

ドイツとスイスが共同で、６ヶ国会談のテーブルを設けた場合は、それなりの成果が期待できようが、海千山千の米中露が相手ではうまくいくまい。時間をかけ個別交渉の上ならば希望も持てようが、そんな時間はドイツの首相にはない。

ビッグディールのキッシンジャー案ならば、米中露とも納得する可能性はあるが、中国任せにすれば、意外とロシアが反発する可能性もある。
（・・・ベトナムは基本、中国と敵対しているが親露であり、露も親ベトナムである）