アイコン 北朝鮮核実験国連制裁 米案事前交渉で大幅後退だが制裁強化

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米国は10日、中国・ロシアなどとの協議を経て作成した制裁決議案の修正案を理事国に回覧したとロイター通信などの外信が10日報じた。
国連安保理は、現地時間の11日から始まる。

外信各社は「中・ロが修正案に合意するかどうか不透明だ」との見方を示したが、国連の外交関係者らは、決議案は大幅な修正がなされずに採択されるとみている。

1、修正案には米国が6日に提案していた北朝鮮への石油輸出全面禁止や、金正恩朝鮮労働党委員長を制裁対象に含めるなどの超強硬な制裁内容は大幅に緩和されるか、除外された。

2、外信各社は、当初案にあった金正恩委員長と金与正朝鮮労働党宣伝扇動部副部長らが個人・団体の制裁対象から外れたほか高麗航空も除外されたと報じた。

3、石油の輸出禁止措置については、原油は現在のレベルを上限とし、石油精製品のみ年間200万バレル以下に制限するなど大幅に緩和された。
200万バレルに輸入が制限されれば、原油と石油を含む北朝鮮の油類輸入を約30%ストップさせる効果があり、北朝鮮にとってはかなりの打撃になるという。

4、北朝鮮の繊維製品輸出禁止については米国側の草案が通った。
北朝鮮による繊維製品の輸出額は年間7億5200万ドルに上り、輸出品目の中では石炭に次いで2位となっている。
(これまで最大の北朝鮮石炭の輸入国の中国は今年2月までに今年の輸入分の輸入禁止措置をとった、変わってマレーシアが輸入している)。

5、また、海外に派遣された北朝鮮の労働者らが、雇用契約を結ぶ際、安保理の承認を受けさせるという条項が修正案に追加された。
(ロシアは公称3万人の北朝鮮の労働者を受け入れている)

国連筋では、「中・ロと調整を続ける中で、超強硬だった米国の当初案からは大きく後退したが、国際社会が合意する制裁としては、かなり強力な内容が盛り込まれた」と話しているという。
以上、報道参照

経済制裁で北朝鮮への輸出入は大幅に減少しているものの、中露からの北朝鮮への密輸入は計り知れない。リスクが高くなればなるほど儲かるという守銭奴魂が、制裁を恐れぬ中露の個人や小企業が蠢いているという。
中国と北朝鮮との鴨緑江などの国境線は約1,400km、
ロシアと北朝鮮の国境線は豆満江を挟み約17km(領海域除く)。
中露の国境線は約4,250km。
ロシアから中国経由で北朝鮮へ密輸されているという。

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[ 2017年9月12日 ]

 

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