アイコン 知覚・意思決定システム解明 九大 飛松省三教授と中島祥好教授ら 脳メカ

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脳の時計は右半球にある!時間知覚判断の注意と意思決定システムを解明
九大大学院医学研究院臨床神経生理・飛松省三教授の研究グループと芸術工学研Kaim究院・中島祥好教授は、理化学研究所情報基盤センター計算工学応用開発ユニット・竹市博臣専任技師と共同で、聴覚の錯覚を用いて時間知覚・判断に対応する、ヒト脳内での神経活動を明らかにし、ネットワークモデルを提唱した。

 1秒未満の短い時間の知覚・判断は、音声言語や調和のとれた身体運動、音符や休符といった音楽のパタン認識に重要。しかし、実際に知覚・判断する時間には物理的な時間とは異なる様々な錯覚があり、また、その脳内メカニズムには未解明の部分が多く残されていた。

今回、共同研究グループは、独自の心理現象「時間縮小錯覚」を初めて用いた脳磁図計測により、実際に知覚・判断する時間に対応した脳の働きを、高時空間解像度で捉えた。
その結果、時間間隔への注意と時間間隔の符号化は、右半球側頭頭頂接合部(TPJ)に、時間判断は右半球下前頭皮質(IFG)に司られることが明らかになった。
時間判断を行うために音を聴き終った直後のIFGの神経活動の高まりは、中島祥好教授が提唱した錯覚の仮説と合致した。

今後、時間知覚判断の脳内ネットワークを理解することで、新しいリアルタイム処理技術が生まれる可能性がある。
単純な3つの音に挟まれた2つの時間間隔の異同を判断する課題においては、作業記憶などさまざまな機能が必要となることから、脳機能診断検査への応用(例えば、発達障害や認知症の診断マーカーなど)が期待される。

 本論文は、学術誌Scientific Reports オンライン版で2017年9月12日(火)午後6時(日本時間)に公開される予定。


 

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[ 2017年9月13日 ]

 

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