改憲派さんにお答えして 危険と安全のバランスをとっていくのが大事です
今回、米軍ヘリ事故の一報をニュース知り、搭乗員も地元住民の人達にも被害がなかったことが不幸中の幸いだった思いながら、その後の沖縄2紙をはじめとする左翼マスコミの変態報道、オール沖縄と称する左翼勢力による政治的利用を推測するだけで、気分が滅入ったもんである。
その後の左翼勢力による政治的利用は予想をはるかに超えたものだった。
与那国島、久米島等の台風災害などの時、災害現場に一回も足を運ぶこともない翁長知事が、米軍事故の時だけは、嬉々として現場に駆けつけてきて、米軍と政府を口汚く批判する。
今回の事故では「国難」とまで叫ぶ姿は、まさに田舎役者そのままであった。
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(CH-53Eの事故続報)
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(米軍ヘリの事故について)
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移り変わる自然、移り変わる世情の中で、真実らしきものを探求する
改憲派さんにお答えして 危険と安全のバランスをとっていくのが大事です
改憲派さんの昨日最後のコメントにお答えしておきます。長かったので、こちらの記事に移しかえました。
お気持ちは分かるが・・・、としかいいようがありません。
念のために言っておきますが、私は普天間の比ではないベトナム戦争真っ盛りの時の厚木基地周辺で育ちました。墜落事故もいくつか経験しています。
ですから航空機がもたらす日常的騒音と、その危険性について骨身で熟知しています。
だから、気持ちは分かると言ったのです。
事故が起きて怒りと不安にかられ、そして自分たちの置かれた不条理さに怨嗟の声を上げておられるのでしょう。 私にも経験があります。
しかし残念なことに、そこから先の改憲派さんの論述は感情論に流されてしまっています。
「パイロットありがとう、普天間じゃなくて良かったという保守」と、まるで事故を軽薄にへらへら笑っている者がいるように書いていますが、それは私のことですね。
確かに私は普天間で落ちたら大惨事だと考えましたし、それを未然に食い止めた機長はいい仕事をしたと敬意を払っていますが、そのなにが問題なのでしょうか。
改憲派さんはまるで普天間で落ちたほうがよかったように読めますが、私の勘ぐりすぎでしょうか。
またこうも書いておられます。
「ヘリパッド建設時から事故があるから反対していた人たちに今さら、当然事故はありますよと言ってなんの説得力が?だから反対してたのにと言われるだけです。」
溜め息が出ました。あの高江集落に狂騒と暴力を持ち込んだ反対派に聞けば、それはそういうに決まっています。
挺対協の人に向かって、「慰安婦と挺身隊は別ものですよ」と言いに行けというようなものか、あるいは逆に在特会に憲法をどう思いますかと聞くようなものですから。
では、順を追って考えていきましょう。改憲派さんはこう書きます。
「昨年のオスプレイ事故は、最近米軍の調査報告が出ましたが、当初発表の訓練していた場所も違う、黒塗りばかりの報告書。当初パイロット女性を「彼」?と自信満々に讃えた米軍司令官。」
失礼ながら、ずいぶんとバイアスが掛かった悪意に満ちた表現のように感じました。
去年のオスプレイ事故で黒塗りがあったのは当然です。軍事機密が記入されていますからね。
事故を起こしたのは当初の報道と異なって西海岸で、その女性パイロットは、延々と辺土岬を迂回する海岸沿いの海上コースを飛行したのです。
まっすぐに東から西に縦断すれば、普天間まで早く到着する可能性がありましたが、それを機長はあえて捨てたのです。
それは市街地に落さない、というプロのパイロットとして強い職業意識がなくてはできないことです。
怒るのもけっこうですが、彼女の職業意識に敬意を少しは払ってもいいのではないでしょうか。
機長の上司であるローレンス・ニコルソン氏が、部下を褒めてどこがいけないのか、理解に苦しみます。
こういう、部下が危険をかえりみず立派な仕事をした時に、評価してくれない上司など持ちたくはありませんからね。
今回の事故についても改憲派さんは、「高江のヘリパッドにもどりつけなかった」という言い方をなさっていますが、ずいぶんと酷な表現です。
機上火災というもっとも危険な状況で、ここまで傷ついた機体を飛ばしてきた人間たちがいることにも多少目配りしたらいかがでしょうか。
昨日の航空関係者のスナフキンさんは、「操縦士他同乗スタッフは賞賛されるべきと思います」とコメントされていました。
これが同業者のおそらく多数意見です。
では、今回もそうですが、どうしてよく軍用機が事故をおこすのが海上になるのでしょうか? 考えてみたことがありますか。
それは危険性を帯びる訓練、たとえば空中給油訓練などは常に海上で実施すると定められているからです。
日米の取り決めで 陸地ではさせません。オスプレイはプロップ・ロータの位置変更すら基地上空に限っています。
訓練空域も厳格に定められています。西海岸、東海岸がありますが、すべて海上に設定されています。
危険性を伴う訓練と安全措置は相矛盾する要素なのです。
安全なだけの訓練で終わっては有事に対応できませんからね。
かといって民間に被害が出るのは防がねばなりません。
要は、その兼ね合いなのです。これが比較衡量という考え方です。
この危険性と安全確保のバランスが、なにかの原因で崩れた状態が事故です。
航空機において万が一事故が発生したら、その時地上にいる人間にできることは少ないのです。
今も昔も、乗員の判断と技量、そしてその勇気に頼るしかないのです。
このように見ると、今回の事故や去年の事故は共に、パイロットは立派な職業人だと評価できるのです。
ところで最後になりますが、あなたの主張をつきつめると、結局は危険な米軍は出て行けとなります。
お分かりでしょうが、そんなことをしたらたちまち沖縄県は隣の軍事膨張を続ける超大国に呑み込まれてしまいます。
改憲して自衛隊を強化したとしても、自衛隊が単独で沖縄を防衛できるのは遥かに先の話なのです。
残念ながら、それまでは米軍にいてもらわねばならないし、その重い現実とどう向き合って、いかに<危険>と<安全>のバランスをとっていくのかが大事なのです。