米巨大カジノのシーザーズ・エンタメ 北海道・苫小牧進出構想発表
米国を拠点に世界でカジノを含むIR=統合型リゾートを運営する企業の代表が17日に苫小牧市を訪れ、北海道の豊かな自然の中にホテルや劇場などの大型施設を整備する具体的な構想を初めて明らかにした。
苫小牧市を訪れたのは、ラスベガスを拠点に世界5ヶ国47ヶ所でIRを展開し、ラスベガスの2大グループの一つ「シーザーズ・エンターテインメント」のスティーブン・タイト国際開発プレジデントら5人。
地元の商工会議所との話し合いでは、タイト氏が「北海道の自然や文化を取り入れ、すべての世代が楽しめる世界有数のリゾート地にしたい」と述べ、施設のイメージ図を示し、初めて具体的な計画の構想を明らかにした。
それによると、巨大な噴水を取り囲むように流線型の大型ホテルや劇場、それに国際会議場などが並んでいて、この企業は自然との調和を図ったデザインだと話している。
この構想に対し商工会議所のメンバーからは「素晴らしい構想だと歓迎している。
新千歳空港からの近さを生かし、北海道全体の経済活性化につながることを期待している」などと歓迎する意見が出された。
この企業が、国内で進出に関する具体的な構想を示したのは、大阪に次いで苫小牧市が2番目で、道内では釧路市と留寿都村も誘致を目指している。
IRをめぐっては、経済効果の一方、ギャンブル依存症などの問題も指摘されていて、どのような対策を講じるかも議論となっている。
対策は、
入場料を取ること
入場回数を制限すること
なども議論されている。
シーザーズ・エンターテインメントは、その対策について、独自のプログラムを開発しているとし、「我々は、最も早く依存症対策を始めた企業の1つだ。すべての従業員に対して研修を行っていて、日本でも応用するつもりだ」と話している。
さらにカギを握るのが、カジノだけに頼らないリゾートとしての「総合力」。
アメリカでは、東海岸にどのカジノ施設の閉鎖が相次いでいる地域もあり、家族で楽しめるイベントの開催や大型の国際会議の誘致なども経営を支えるうえで欠かせなくなっている。
以上、
シーザーズ・エンターテインメントの四半期ごとの決算」
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連結/千ドル
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17/6期
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17/3期
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16/12期
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16/9期
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売上収益
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1,002,000
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963,000
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949,000
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986,000
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営業利益
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157,000
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158,000
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102,000
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-44,000
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税引前利益
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-1,395,000
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-452,000
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-474,000
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-3,261,000
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当期利益
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-1,442,000
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-546,000
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-541,000
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-643,000
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総資産
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14,793,000
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14,812,000
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14,894,000
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15,351,000
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自己資本
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-5,155,000
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-3,722,000
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-3,177,000
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-2,639,000
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自己資本比率
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-34.85%
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-25.13%
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-21.33%
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-17.19%
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資本金
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1,000
|
1,000
|
1,000
|
1,000
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有利子負債
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6,792,000
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6,789,000
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6,838,000
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6,806,000
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・装置産業、新設カジノも多く、償却負担から利益は出ていない。
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営業利益の半分はラスベガスで稼いでいる。