アイコン 中国企業も事業投資ではなく金融投資へ15年比2倍に

中国は、守銭奴の国であっても、不動産投資を除けば、株価は最近まで低迷、投資・投機対象が少なく、政府未公認の海外投資は外貨流出禁止のご法度にしており、資金のはけ口が限られている。不動産投資についても価格が上がりすぎ、当局の規制が入り、安心して投資できる環境にない。

中国株式上場企業1170社が、昨年投資した金融商品規模が前年比49%増の1兆2400億元(約21兆3100億円)に達し、過去最高となった。
海外メディアは、中国のシャドーバンキングリスクの拡大に強い危機感を示した。
専門家は、資金が企業ではなく金融市場に流れる現象は、中国実体経済の脆さを表したと指摘した。
 米WSJによると、中国金融データサービスの上海万得信息技術(Wind資訊)の統計では、昨年、中国上場企業が投資した金融商品規模は2016年と比べて49%増、2015年と比べては2倍増と示された。

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多くの金融商品は大手銀行によって発行され、満期までの期日は3週間から6ヶ月と短期型。
 また、1ヶ月から3ヶ月の短期型金融商品の平均的利率は、年率換算で4.9%。それに対して、中国の銀行の1年定期預金の金利は年1.5%だという。金融商品に投資した方が、企業にとって高利回りを得られる。

中国の中小銀行は、預金残高の不足が続いており、企業向けや個人向けの貸出が乏しいため、収益が低迷している。そのため、銀行は金融商品の販売を主力にし、企業から集められた資金を基に、流動性の確保を図り、貸出を増やして収益向上を図ってきた。
一部の専門家は、この手法をシャドーバンキングの一つだと指摘している。
 WSJによると、中国の銀行は金融商品を資産負債表に記入しておらず、金融商品の基礎となる資産やレバレッジの実態について公表していない。

企業研究をする中国市場監督管理学会が、このほど発表した『企業年度報告(2016)』によると、2016年に全国2200万社の企業のうち、収益が黒字となった企業は全体の28.5%で、収支とんとんの企業は32.3%、赤字の企業は38.7%だった。
以上、

38.7%の赤字企業が問題であり、整理淘汰を進めれば、構造改革にもなる。しかし、シャドーバンクからの借り入れや社債発行により資金を繫ぎ、構造改革は進まない。大手の赤字企業の場合、国有企業も多く、地方政府の屋台骨も揺らぐことから、地方政府上げて延命工作を図っている。そうした企業にとって景気が回復すれば別だが、そうでなければ、社債を販売する金融機関や投資会社も連鎖して被害をこうむることになる。

日本も上場企業は、棚から牡丹餅のアベノミクスにより空前の利益を計上しているが、従業員の報酬は上げず、政府が設備投資が少ないと文句を言えば、更新需要を繰り上げて行う程度、使い道がなく、金融機関に溜め込み、投機により株を購入して儲けているほか、自己株式を購入して株主のご機嫌取りばかりしている。しまいには巨額に自己株を購入して自己消却するアホ丸出しのサラリーマン経営者も多い。内部留保してしまい資金を事業へ再投資する能力すらなくなっている。郵政のように海外M&Aでは海外コンサルのカモになってしまう始末。
中国と似たり寄ったりだが、日本は利益を出しているだけ罪悪だ。

<上海総合指数5年チャート>
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[ 2018年1月26日 ]

 

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