アイコン 注目の「Muse細胞」は修復万能細胞 動物実験で心筋梗塞改善 慢性腎臓病も修復

 

 

岐阜大学と東北大学のグループは6日、体のさまざまな組織の細胞に変化する能力があるとされている特殊な「Muse細胞」を使って、心筋梗塞を起こしたウサギの心臓の機能を改善させることに成功したと発表した。
今後、企業が中心となって臨床試験が進められるという。

「Muse細胞」を急性の心筋梗塞を起こしたウサギの血液中に約30万個投与したところ、2週間ほどで心臓の機能が改善したと発表した。

グループによると、この特殊な細胞は体内に存在しているが、大量に増やして投与すると、傷ついた細胞からのシグナルを受け取って集まり、心臓の筋肉や血管に変化して修復したとしている。

この成果などをもとに三菱ケミカルホールディングス(傘下の生命科学インスティテュート)が中心となって臨床試験が進められていて、今年中に心筋梗塞の患者6人に投与するという。

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「Muse細胞」を発見したのは東北大学大学院の出澤真理教授らの研究チーム。
出澤真理教授は「体に備わる修復機構を最大限に活用した『修復医療』という考え方を提示していきたい」と話している。
以上、

ウサギ実験では、ウサギ・ヒトの「Muse細胞」の区別なく改善を見たという。

<慢性腎臓病修復>
2017年7月13日、東北大学大学院医学系研究科細胞組織学分野の出澤真理教授の研究グループが、日本大学医学部およびカリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究グループと共同で、ヒトMuse細胞を慢性腎臓病モデルマウスに静脈投与すると、腎組織が修復され腎機能が回復することを明らかにしている。

「Muse細胞」とは、
臓器の結合組織、骨髄、末梢血などに存在する未分化細胞の一種であり、非腫瘍形成性の多能性成体幹細胞。骨髄や真皮、脂肪組織のような間葉系幹細胞、ならびに商用的に入手可能な間葉細胞(ヒトの線維芽細胞および骨髄)に存在する。
「Muse細胞」は、自発的またはサイトカイン(免疫システムの細胞から分泌されるタンバク質)の誘導により、単一の細胞から三胚葉すべての細胞に分化することができる。「Muse細胞」は、in vivo(生体内)でホスト環境に移植したとき奇形腫形成を受けない。これは、抑制の無い細胞増殖を通じた腫瘍形成のリスクの根絶を内在する低テロメラーゼ活性によるもの。

東北大学の出澤真理教授の発表論文
http://www.stemcells.med.tohoku.ac.jp/outline/index.html

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[ 2018年3月 7日 ]

 

 

 

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