アイコン ベトナムの好景気を支える韓国製造業  お上の政策で空洞化進む韓国

 

 

韓国最大の企業進出国のベトナム、4000社以上進出、ベトナムの景気持続は、韓国企業の投資およびその生産、輸出による恩恵が大きいといえよう。
韓国政府が労働コストを上げ続ければ、さらに、韓国からベトナムに逃げ出す企業が増え、すでに進出している企業にあっては生産工場の拡充など投資拡大へ動く。

韓国政府は韓国の企業に食わせてもらっているが、企業は政府から食わしてもらっていない。輸出主力の韓国企業にあって、世界での競争時代、生き残るためには生産コストが安い国に工場移転するのは必然、そこには愛国心などかけらもない。ましてや貿易収支より、経常収支で韓国経済に寄与しており、批判される筋合いもない(日本企業が過去に辿ってきた道でもある)。

当紙が指摘していたとおり、韓国紙がやっと、企業の国内設備投資が減り続ける中、海外への投資が増加していると掲載した。内容は次のとおりだ。

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韓国の製造業者は今年上半期に、海外工場設立と増設などで海外に投資した金額は過去最高を記録し74億ドルだった。
国内設備投資額が3月から8月まで6ヶ月間連続して前月比でマイナスであるのと対照的。法人税引き上げ、最低賃金の大幅増や労働時間短縮・非正規雇用者の正規雇用化による人件費の大幅上昇、労働市場の硬直性、各種規制などに伴う高費用・低効率経済構造が製造業を海外に追い出しているという指摘が出ている。
事業者には来年も2桁の最低賃金増が待ち構えている。

米国を中心に強化されるグローバル保護貿易主義も韓国の製造業が、海外に出て行く要因に挙げられる。

海外に出ていく企業たち
韓国の輸出入銀行と産業通商資源部が3日にユン自由韓国党議員に提出した資料によると、上半期の製造業者の海外直接投資額は74億ドルで、1980年に関連統計が作成されてから最大となった。これまで製造業者の上半期基準過去最大海外投資額は2013年の47億ドルだった。
昨年上半期の製造業者の海外投資額は29億ドルだったが、今年上半期はそれより2.5倍以上増えた。
上半期の製造業者海外投資額は昨年1年間の投資額79億ドルに匹敵する規模。
製造業に金融業、サービス業など他の業種まで加えた全海外投資額は上半期基準227億ドル。
外国企業が韓国に投資した金額(外国人直接投資)は101億9000万ドル。125億ドル以上が純流出したことになる。

韓国企業の海外投資額は昨年上半期に237億ドルで、2年連続で200億ドルを突破した。

韓国企業は、海外投資を増やす代わりに国内投資は減らしている。
統計庁が10月2日に発表した産業活動動向によると、8月の設備投資は前月と比べ▲1.4%減少した。3月に▲7.6%減少してから後6ヶ月連続のマイナス。
通貨危機当時の1997年9月~1998年6月の10ヶ月連続減少を記録してから約20年ぶりの最長期間となっている。

<反企業政策が工場を海外へ追い出す>
専門家らは、企業が高費用・低効率構造が激しくなる国内より海外に工場を作ることを好むのがこうした結果を招いたと分析している。
スイス国際経営開発院(IMD)の今年の国家競争力評価で、韓国の企業効率性は全63ヶ国のうち43位と下位圏、10年間で7段階落ちている。

檀国大学経済学科のキム教授は「法人税率を最高25%に引き上げ、最低賃金も2年連続2桁に引き上げるなど企業に不利な政策があふれている。輸出が好調であることからわかるように企業はしっかり稼いでいるが、これを国内より海外投資を増やすのに使っている」と話した。
彼は「米国、フランス、日本など先進国まで法人税率を下げるなど企業誘致に死活をかけているが、韓国はグローバルトレンドに逆行する政策を拡大させている。企業の国内投資が減っているので雇用が減少し内需が回復しない」と付け加えた。
以上、韓国紙参照

<↓ベトナムの輸出額推移(USミリオン$)>
右肩上がりを続けている。
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<↓好調なベトナムの経済状況>
ベトナムの経済状況
 
1四半期
2四半期
3四半期
GDP
7.65%
7.38%
6.79%
経常収支(MUS$)
3,018
3,934
4,300
 
7月
8月
9月
小売販売(年率換算)
13.3%
12.6%
12.5%
製造業生産
16.6%
16.0%
 
工業生産
14.3%
13.4%
9.1%
法人税率
20%

 

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[ 2018年10月 5日 ]

 

 

 

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