アイコン ダイムラー(ベンツ) 不正排ガス装置のリコールで2回目の大幅減益予想

 

 

ダイムラーは、ディーゼル車の排ガス不正に関し、これまでのユーロ基準の裏取引(一定温度でEGR停止)の厳格運用がドイツ政府から指示されており、リコールの改修費用に膨大な費用がかかる。
(不正プログラムの装置設置、取り外せば、排ガス規制値をオーバーのジレンマ、そのため高額の改修費用がかかっている)
先般は、アウディも不正排ガスで8億ユーロ(約1000億円)の罰金を言い渡されている。

EUで車両環境行政を司るドイツ当局と自動車産業がこれまで癒着して生じた排ガス不正問題、ドイツ当局はすでに力を失い、今では環境派がリードする形になっている。
また、ダイムラーは、米国で生産したベンツを中国へ輸出しており、米中貿易戦争の影響をモロに受けている。
それに加え、大票田の中国の自動車販売が陰りを見せている。米国でもここ数年頭打ちとなっている。
世界経済が好調ならば、新興富裕層のシンボルとして、ベンツの販売は好調となろうが、米中貿易戦争や米国の保護貿易政策による世界貿易戦争は、世界経済への影響も為替から始まり、すでに生産へも現実化してきている。

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<2回目の大幅減益予想>
ドイツ高級車メーカーのダイムラーは19日、2018年通期のグループ利払い・税引き前利益(EBIT)が、前年を「大幅に」下回ると発表し、従来の見通しを下方修正した。
同社の業績見通し引き下げは、過去4ヶ月で2回目。

ディーゼルエンジンの排ガス不正に関連した費用やエアコンの冷媒交換費用がかさむと説明している。
この見通しは、市場予想を大きく下回り、株価は取引時間中として過去2年余りで最も下落した。
ダイムラーは6月、ディーゼルエンジンに不正な排ガス装置が使われていたとの政府の主張に応じ、欧州で販売された約77万4000台をリコール(無料の回収・修理)することに合意していた。

ダイムラーは、第3・四半期決算を公表。グループ全体のEBITは前年同期比▲27%減の24億9000万ユーロ(28億5000万ドル)で、市場予想を大幅に下回ったもよう。業績のけん引役であるメルセデス・ベンツのEBITが▲35%減の13億7000万ユーロとなったことが響いた。
以上、

<2017年のダイムラーは過去最高だった>
2017年のダイムラーは過去最高の前年比9.2%増の327万台の販売台数を記録した。
うちベンツは8.0%増の237万台。うち欧州が6.4%増の95万台、中国が25.9%増の58万台と過去最高を記録していた。しかし、アメリカは全体がピークアウトしており、0.9%減の33万台と2年連続のマイナスだった。
ダイムラーは大型トラックが強く13.4%増の47万台、うち北米でも13.0%増の16.5万台、アジアも19.2%増の14.9万台と絶好調だった。

結果、売上高は過去最高で前年比7.0%増の1,643億3,000万ユーロ(21.8兆円/129.5円)。
純利益も過去最高で24.0%増の108億6400万ユーロ(約1.4兆円)だった。
(今年になりドイツ政府当局からリコールを命じられるなど、リコールを隠しながらこうした利益を出していたようだ。どこの国の企業も守銭奴のようだ)

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[ 2018年10月20日 ]

 

 

 

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