三菱重工 飛ばないMJRの三菱航空機に2200億円支援 債務超過解消へ
三菱重工業は、開発が長引いている国産初のジェット旅客機、MRJをめぐって、子会社の三菱航空機に2200億円規模の財務の改善策を実施し、債務超過を解消する方針を固めた。
三菱航空機の財務を改善させたうえで、機体の開発を急ぐ。
国産初のジェット旅客機、MRJを開発している三菱重工業の子会社「三菱航空機」は、設計の相次ぐ見直しで計画が大幅に遅れ、今年3月末の時点で、負債が資産を上回る約1000億円の債務超過に陥っている。
三菱飛行機の自己資本は1000億円、1000億円の債務超過は、2000億円の累積赤字があることになる。
このため、三菱重工は、三菱航空機に対して2200億円規模の財務の改善策を実施し、債務超過を解消する方針を固めた。
このうち、1700億円は三菱航空機が株式を発行し、受け取った現金を債務の弁済に充てる。「デット・エクイティ・スワップ=DES=債務の株式化」と呼ばれる手法の一種で資本を増強する。
残りの500億円は、三菱重工が持つ貸付債権を放棄する形で行う方向で最終的な調整を進めている。
財務を改善させたうえで、三菱航空機は現在目指している2020年半ばの機体の初納入に向けて、開発を急ぐことにしている。
MRJなどの小型のジェット旅客機は、新興国や近距離の国内路線を中心に需要の拡大が期待される一方で、海外メーカーとの競争も激しさを増していて、三菱航空機にとってはさらなる資金の確保とともに、他社との提携なども視野に経営基盤を強化することが課題となる。
以上、
500億円の債権放棄は、三菱重工の決算に影響してくる(以前から実質不良債権として引き当てていたら別)。
三菱重工は、政府ご用達の兵器産業と宇宙産業で生き延びている企業、過去、小泉政権に倣い聖域なき削減により、独自の開発研究部隊を大幅に減少させ、その後、大型コンテナ船の2つ折れ事件や、客船さえ受注額の倍返しの赤字を露呈させるなど、昔の技術の三菱重工の面影は何もない。そのため、MRJさえなかなか乳離れ・離陸してくれない。
三菱グループの三菱自動車の度重なるいいころ加減さの体質を共有してしまっている。三菱マテリアルさえ何かあった。
兵器産業は輸出が可能になっても、潤沢な親方日の丸予算で製造していることから、超高額兵器となり、輸出を目的に兵器を製造している格安の韓国製に足元にも及ばずどこの国も買ってくれない。(韓国製兵器は、性能は別にしても抑止力にはなる)
社 名
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三菱航空機株式会社 (Mitsubishi Aircraft Corporation)
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本社
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愛知県西春日井郡豊山町 名古屋空港内
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代表
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水谷 久和
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営業開始
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平成20年4月
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資本金
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1000億円(資本準備金を含む)
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従業員数
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約1,600名
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事業概要
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MRJの開発、製造、販売及びカスタマーサポート(製造は三菱重工業(株)に委託)
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出資者
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三菱重工業 64.0%
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三菱商事 10.0%
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トヨタ自動車 10.0%
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住友商事 5.0%
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三井物産 5.0%
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東京海上日動火災保険 1.5%
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日揮 1.5%
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三菱電機 1.0%
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三菱ケミカル 1.0%
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日本政策投資銀行 1.0%
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