アイコン 米トランプ大統領が生み出す国民分断政治・2つの事件

 

 

<爆弾男はトランプ大統領の支持者だった>
トランプ米大統領は26日、民主党有力者らに爆弾とみられる不審物を送りつけたとして逮捕されたシーザー・セーヤ容疑者(56)について、「私の支持者の一人と聞いている」と語った。
先立ってトランプ大統領は、「共和党候補者らは期日前投票や世論調査で本当によくやっているのに、あの『爆弾』のおかげで勢いは大幅に鈍っている。ニュースでも政策の話は出てこない。嘆かわしい限りだ。一体どうなっているんだ」とツイッターしていた。

<ユダヤ礼拝所銃乱射事件は白人至上主義者だった>
米東部ペンシルベニア州ピッツバーグにあるシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)で27日に発生した銃乱射事件では11人が死亡、6人が負傷した。
実行犯のロバート・バウアーズ容疑者(46)は、犯行時、「ユダヤ人はすべて死ななければならない」と叫んでいたと報じられている。
また、事件前にはSNSに、反ユダヤ主義的な書き込みをしていた一方、トランプ米大統領には興味がないという内容の投稿もしていたという。

容疑者は、ここ最近、「Gab.com」をはじめとする白人至上主義者やいわゆるオルト・ライト(オルタナ右翼)の支持者が利用するSNSサイトに過激な反ユダヤ主義的内容の書き込みを大量にしていた。「ユダヤ人は悪魔の子孫だ」などと書き込んでいた。
中南米から米国境へ向かっている移民集団をユダヤ教徒が手助けしていると主張。「トランプ米大統領の周りにはユダヤ教徒が多すぎる」とも批判していた。

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ユダヤ人移民を支援する米民間組織「ヘブライ移民支援協会」を名指しし、「ヘブライ移民支援協会は、われわれを殺害する侵略者たちを喜んで連れて来ている。仲間が殺されるのをただ黙って見ているわけにはいかない。自分がやってやる」と投稿していた。

 また、トランプ氏が掲げるスローガン「Make America Great Again(アメリカを再び偉大に)」についても、ユダヤ人が「はびこる」かぎり米国が偉大になることはない、」などと主張していたという。

SNSでは、トランプ氏は、事件の知らせを受け、礼拝所に武装した警備要員がいれば犯行を阻止できたはずだと述べ、武装していない施設で乱射事件が発生すれば、武装していなかったからだ、施設側の責任だと責任転嫁する論法。
西部開拓史の時代でもなく、戦争でもないのに自らの命は自ら守れ、まるで、アメリカ人全員武装せよと宣言しているようだ。

人種差別、米国民に対して、敵か味方かを煽り続け、国民を二分し、危なっかしいアメリカ合衆国になってきている。その論法を米国の核心的利益だけを目的に世界にも適用している。米国はより武装し、敵対国も当然より武装する。

ユダヤの国イスラエルでは、キリスト教福音派が各国からエルサレムに集結、アメリカの共和党勝利に向けて選挙応援している。
福音派とユダヤ教は、エルサレムに米大使館を移転させることで協調、福音派は米人口の1/3に達するという。トランプにとって、福音派を味方に付けることは、中間選挙、大統領再選選挙でも大きな支援母体となる。
ペンス米副大統領は福音派の有力者であり、トランプはペンス氏に対しては丁重に対応をし、珍しくこれまで2人の間に一切問題は生じていない。
トルコが軟禁して米牧師も福音派であり、釈放せねば経済制裁するとして強力な経済制裁、トルコが開放して帰国したにもかかわらず、制裁をし続けている。これもすべて中間選挙で福音派に支持を得るためのものである。

ユダヤは、娘婿のクシュナーが正統派のユダヤ教徒(娘イバンカもユダヤ教に改宗)、世界の真の財閥たちはみなユダヤ人といっても過言ではなく、トランプがイスラエルの言いなりになるのもそうした背景がある。金融、原油、金、ダイアモンド市場を牛耳っているのが現代版ユダヤの商人たちである。

ただ、KKKは白人至上主義であり、オルト・ライトの最右翼でもあるが、反ユダヤ主義。バウアーズ容疑者はそうした白人至上主義の辛抱者であったようだ。
トランプのかつての大統領選挙での選対本部長だったスティーブン・バノン(ホワイトハウス元上席顧問、後解任)こそがオルト・ライトの旗手であった。そうした人物や思想と非常に近い関係にあるのがトランプ大統領。
トランプの煽りの弁舌ぶりは、同じゲルマン民族の血を継ぐ、ポピュリズムの極限を演出したヒトラーと瓜二つではないだろうか。
その弊害が米国内で2つの重大事件として表面化している。
 

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[ 2018年10月29日 ]

 

 

 

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