日立 スイスABB送配電事業7140億円で買収 売上高10兆円超えヘ
日立製作所は17日、スイスの産業機械メーカーのABBから送配電事業を買収することで合意したと発表した。
買収総額は約7140億円、同事業に80.1%出資する計画、実現すれば同社にとって過去最大の買収となる。
計画では、2020年前半に株式を取得して連結子会社化し、新会社発足から4年目以降に完全子会社化を目指す。
買収は、手元資金や借入金でまかなう。
取引ではファイナンシャル・アドバイザーとしてUBSとゴールドマン・サックス証券を起用しており、取得総額には約100億円のアドバイザリー費用などが含まれている。
今期(2019年3月期)の業績には影響を与えないとしている。
発電所などから工場や家庭などに電気を届ける送配電事業は、ABBが取り組む4事業のうちの一つ。
同事業では、送電網の運営や関連機器の製造なども手掛けており、約100ヶ所の製造拠点と200ヶ所の営業拠点を保有し、従業員数は約3万6000人。
2017年12月期の売上高は約100億ドル(約1兆1000億円)だった。
日立は、再生可能エネルギーや電気自動車の普及拡大に対応し、同社のIT技術を導入して国内外で次世代エネルギー分野の収益拡大を目指す。
日立は2015年6月、ABBと日本国内での高圧直流送電事業に関する合弁会社の設立を発表していた。
2003年に米IBMのハードディスク事業を約2300億円、2015年にはイタリアの製造会社フィンメカニカの鉄道関連事業を約2600億円で取得している。
今回の買収額はこれらを大きく上回り、日立にとっても過去最大の買収となる。
ABBは、送配電事業に付随した機器・システム部門も強い、
トランスフォーマー(変圧器):首位、
ハイボルテージプロダクツ(ガス開閉装置等):首位、
グリッドインテグレーション(変電所システム等):2位、
グリッドオートメーション(送配電のソフトウェアー、SCADシステム):首位
などとなっている。
顧客は欧米豪などの電力会社、送電会社、ガス会社、資源メジャー、鉱山会社、大手産業機器メーカー、鉄道会社、鉄道車両メーカー、IT企業などとなっている。
以上、
日本は1億36百万人の市場、世界は70億人の市場がある。世界で戦う人たちは70億人の市場を相手にしている。
日立製作所
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連結/百万円
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16/3期
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17/3期
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18/3期
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売上高
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10,034,305
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9,162,264
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9,368,614
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営業利益
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550,527
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541,483
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586,012
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経常利益
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517,040
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469,091
|
638,646
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当期利益
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172,155
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231,261
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362,988
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総資産
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12,551,005
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9,663,917
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10,106,603
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自己資本
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2,735,078
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2,967,085
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3,278,024
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資本金
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458,790
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458,790
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458,790
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有利子負債
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3,604,455
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1,176,603
|
1,050,294
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自己資本率
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21.80%
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30.70%
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32.40%
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