アイコン 日産 業績修正予想 「パワー88」数値コミットメント経営が業績悪化を招いた

 

 

ゴーンの目標はすでに日産にはなく、ルノーの業績に日産を如何に寄与させ、本国ルノーでのCEO会長での安泰を最重要視していた。
それゆえ、ゴーン天下では、日産車を窮地のルノーサムスンに製造させたり、高配当させ、日産はルノーを潤わせ続ける宿命も帯びていた。

以前にも、ルノーはCEOの交代要員を採用しては、ゴーンが仕事をさせず、辞めていったCEO候補が何人もいた。そうしたなかで、ゴーン更迭論がルノーの周辺で生じたが、(日産を利用して)利益を出し続けるゴーンを辞めさせるわけにはいかず、これまでルノーに君臨し続けてきた。

VWが世界一の販売台数を最大目標にしたように、最近のゴーンは三菱自を傘下におさめ、その欲がVW越えを目指したものと見られる。

日産アメリカで、1月に辞職したホセ・ムニョス氏は、ゴーン体制の実践者として、販売台数増と、営業利益の引き上げの両立を追い求めてきた。しかし、結果として米国戦略は方向感覚を失い、インセンティブ販売の強化、ホールセールによる乱売により販売台数だけを押し上げ、利益は後退していった。ムニョス氏はゴーン体制が崩壊し、日産アメリカの業績も悪化させ退任した。
それだけではなく、量販車のセダンや小型トラックの新型車の投入が遅れるなど戦略も迷走し、ジリジリと競争力さえも失い、昨年、米市場は0.3%増ながら、日産は▲6%減と低迷した。

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深刻なのは、ゴーン日産が掲げた「パワー88」の世界拡大戦略から開発部隊が付いていけず、EVをリードしてきた日産の現在は、人材流出でEVでさえリードするメーカーでもなくなっているという。

日本ではe-POWERを成功させているものの、海外展開は急で、ダットサンブランド車の開発など開発車両が多すぎ、開発部隊の人材まで根を上げ離散、新型車の開発と投入が後手後手になり、拡大路線は売上高の停滞と利益の悪化を招く原因ともなっている。
これこそが、ゴーン体制の現実でもある。
ゴーンは最高の時に辞めさせられたのかもしれない。

 

日産自動車 第3四半期と当期予想 
連結/百万円
売上高
営業利益
←率
経常利益
当期利益
18/3期Q3
8,527,992
364,235
4.3%
496,653
578,135
19/3期Q3
8,578,426
313,377
3.7%
471,845
316,663
19Q3/18Q3比
0.6%
-14.0%
 
-5.0%
-45.2%
19/3期予想
11,600,000
450,000
3.9%
 
410,000
19予/18期比
-2.9%
-21.7%
 
 
-45.1%
18/3
11,951,169
574,760
4.8%
750,302
746,892
17/3
11,720,041
742,228
6.3%
864,733
663,499
16/3
12,189,519
793,278
6.5%
862,272
523,841

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[ 2019年2月13日 ]

 

 

 

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