アイコン 9月の全国百貨店売上高23.1%増 消費増税の駆込需要発生

Posted:[ 2019年10月23日 ]



日本百貨店協会が23日発表した9月の全国百貨店売上高は5153億円(全店ベース)だった。既存店ベースでは前年同月比23.1%増となり、前年実績を2ヶ月連続で上回った。

1.売上高総額5,153億円余
2.前年同月比23.1%(店舗数調整後/2ヶ月連続プラス)
3.調査対象百貨店78社212店(令和元年8月対比-3店)
4.総店舗面積5,349,738㎡(前年同月比:▲2.7%減)
5.総従業員数65,335人(前年同月比:▲4.4%減)
6.3ヶ月移動平均値
2-4月▲0.2%、
3-5月▲0.6%、
4-6月▲0.9%、
(店舗数調整後)5-7月▲1.6%、
6-8月▲0.7%、
7-9月+6.8%



9月の売上高は、消費税率引上げを目前にした最終局面で駆込需要が盛り上がり、23.1%増(2か月連続)と高い伸びを示した。また、前年の自然災害(台風・地震)による休業・営業短縮等の反動増や各店で実施した改装効果も相まって、美術、宝飾・貴金属、高級時計、ラグジュアリーブランドなど高額商材を中心に業績を押上げた。当月も台風の影響や土曜1日減などマイナス要素はあったが、駆込需要の強さがカバーする構図で活況に推移した。顧客別では、国内市場(シェア95.1%)が24.4%増(2ヶ月連続)と二桁の伸びを見せた。

インバウンド(シェア4.9%)も2.7%増(253億円)と2ヶ月ぶりにプラス転換している。

地区別では、都市(10都市/24.5%増)・地方(10都市以外の地区/19.9%増)共に2ヶ月連続増で、対前年30%増を超えた神戸、札幌、大阪をはじめ、全都市・全地区で二桁増となった。
商品別でも、主要5品目全てで前年を超える結果となった。
特に、高額品(美術・宝飾・貴金属/102.9%増)と化粧品(34.1%増)を含む雑貨(51.2%増/8ヶ月連続)と、身のまわり品(32.6%増/2ヶ月連続)、さらに家具(46.3%増)、家電(82.8%増)を含む家庭用品(30.7%増/2ヶ月連続)は、前回の消費増税前の実績(2014年3月/総売上高伸び率:25.4%増、雑貨:67.2%増、身のまわり品:38.6%増、家庭用品:39.1%増)に次ぐ高い伸びとなった。
主力の衣料品(19.2%増/2ヶ月連続)は、コート等の重衣料や呉服などに動きが見られ、約2割増となった。
食料品(1.5%増/5ヶ月ぶり)は、生鮮食品(2.3%減)が依然苦戦しているが、軽減税率の適用外となるワインなど酒類や食品催事が好調で、トータルでは前年実績を確保した。

9月の東京地区百貨店売上高は1434億円。既存店ベースでは20.7%増となり、前年実績を2ヶ月連続で上回った。

 


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