前田道路が、前田建設工業のTOBに叛旗を掲げ3月6日を基準日にした1株あたり650円の特別配当、総額は535億73百万円にも及ぶ。
そして、その特別配当は、4月14日に臨時株主総会を開催して、株主から承認を取るとしている。
同社は前田建設工業による敵対的TOBに反対しており、その理由として、2019年3月期の同社と前田建設との直接取引は、同社の年間連結売上高の0.76%に留まり、前田建設の事業上の関係性は極めて乏しく、前田建設及びその子会社及び関連会社(同社の子会社及び関連会社を除く)をもって、同社の「グループ」とは捉えておらず、異なる事業領域において異なる事業方針を有する独立した別個の事業体であると考えており、この点においても前田建設の考え方には同意しかねるとしている。
同社はまた、議決権比率にて約4.06%の前田建設の株式を保有しているが、前田建設との関係から業績向上に寄与する事業シナジーが創出される見込みはなく、前田建設との資本関係を速やかに解消することが、同社にとって最善の策であるとしている。
前田道路は、もともと高野建設という社名で前田建設とは無関係。それが1962年に経営不振により会社更生法の適用申請を行い、前田建設の支援で再建を果たした経緯があるが、半世紀以上前のこと。