消費者庁は16日、 ロックバンド「L’Arc~en~Ciel(ラルク アン シエル)」のコンサートチケットの販売で、実際の座席よりも近くで見えるような表示をしたとして、公演に関わった都内の3社に景品表示法違反(優良誤認)で再発防止を求める措置命令を15日付けで出したと発表した。
3社は「再発防止に努める。SS席を多く売った理由は答えられない」とし、不正販売の払い戻しなどについては言及していない。
3社は、昨年1月、同5月21日と22日に東京ドームで3回行われた「ラルク結成30周年記念コンサート」のチケット販売を開始。
販売サイトの座席図では、
SS席(2万2000円)はステージ近くのアリーナ席、
S席(1万6500円)は1階スタンド席、
A席(1万1000円)はバルコニー席と2階席
と表示していた。
しかし、公演3日前にSS席を1階スタンド席に、S席も2階席にまで広げ、そのまま座席を割り振った。
約6600人分しかなかったSS席を約1万4400人分販売したのが原因で、S席やA席の一部も後方での観覧を余儀なくされた。
同庁は「販売時にアリーナ席を確約しながら、ステージから遠くになった客も多数いた。サイトの表示は実際より著しく優良だと誤認させるものだ」としている。
席が順次格下げされ、被害を被った客は24000人に上るという。
<違反行為者の概要>
株式会社オン・ザ・ライン(マネジメント会社)
代表取締役:根津 裕
(会長:西 茂弘)
東京都港区北青山二丁目12番13号 青山KYビル8F
株式会社ボードウォーク(チケット・グッズ事業)
代表取締役:西 茂弘
東京都千代田区麹町1-7-2
マーヴェリック・ディー・シー株式会社(音楽プロダクション)
代表取締役:大石 正弘
東京都渋谷区恵比寿南2-8-12
当コンサートに付き「チケットぴあ」は、インチキ商売を可能にする注意事項を次のように記載していた。
※公演の中止及び延期や、チケットの販売制限枚数の変更により主催者がチケットを無効とする場合以外は、払い戻しの対応はいたしかねます。あらかじめ了承のうえ、チケットを購入ください。