アイコン ジオスの今後

21日、75億円の負債を抱えて自己破産した英会話学校大手「ジオス」(東京都渋谷区)は、今後の措置として、英会話事業は329校(生徒数約3万6800人)のうち、ジー・コミュニケーション(名古屋市)が230校(同約2万9000人)の運営を引き継ぎ、99校は閉鎖すると発表した。21、22の両日は全校を臨時休校とし、ジー社が引き継いだ教室は23日から順次再開される予定。

 ジー社はジオスの商標を引き継いで運営、閉鎖される教室の受講生は、近隣のジオスの教室で既に支払った金額分の授業を無料で受けられる。ジー社は07年に経営破綻(はたん)したNOVAの事業を引き継いで運営しているため、近くにジオスの教室がない生徒は、一定の追加負担でNOVAの教室を利用できる。しかし、生徒が払い込んだ受講料(1人平均約3万7000円)は返還されない。
 今年2月豪州子会社がトラブル(既報)のため、現地での英会話学校を閉鎖。信用低下と国内での競争激化のあおりで生徒数が激減、経営難に陥っていた。
 24日まで問合専用フリーダイヤル(0120・1344・46)。

引き継ぐ㈱ジー・コミュニケーション(本社:名古屋市、代表取締役 杉本 英雄、㈱ジー・エデュケーションは子会社)は、1994年に現会長の稲吉正樹氏(40)が学習塾「がんばる学園」経営で創業し、2010年外食産業へ進出。「高粋舎」「焼肉屋さかい」をはじめ、 全国でM&Aを繰り返して急成長している。学習塾、外食チェーンをフランチャイズ展開。
07年には経営破綻(はたん)した英会話学校NOVAの主要事業を買収。資本金37億円。社員数は全体で約1600人を超える。
傘下企業にジー・エデュケーションのほかにジー・テイスト(上場、回転寿司の元祖)、グローバルアクト(ちゃんこ江戸沢)、ジー・ネットワーク(上場、長崎ちんめん・おむらいす亭)、さかい(上場、焼肉屋)、ジー・フード、ハーシーズなど

ジー社はNOVA継承において、同社の杉本英雄代表取締役名で、NOVA生徒救援に立ち上がってきた業界各社に対し、元NOVA生徒を横取りするな、とばかり、「1週間以内の対応(救済停止?)」を警告する内容証明書を送付したことが判明した。各社によると、 内容は、ジー社は、「NOVA商標は当社に帰属」とし、貴社は「旧NOVA受講生救済の名目で、当社ブランドを使用。貴社の、特別の特典を付与するなどの入会・宣伝・勧誘行為は当社の営業を妨害するもので、1週間以内に対応がない場合は、当社は法的手段も辞さない」、としているようだ。だがジー社は、NOVAの譲渡を受け、大阪地裁が、新NOVA開校の認可をしたが、生徒の優遇受入れは各社共通であった。他社もNOVA校を名乗ってはいない。しかも、これらの元NOVAの生徒さん救済は、ゼネラルユニオンや、被害生徒会が要望し、経産省と管財人が業界団体に要請して実現してきたものである。
ジー社が警告した相手先各社には、業界団体である「全外教」や、「民語協」加盟の、全国大手が含まれている模様と報道され、新NOVAの講師陣たちからも労働基準法に基づく問題を以前指摘されていた。

 

[ 2010年4月21日 ]
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