アイコン ジオス クーデター事件 甥っ子か?

最近は企業クーデター事件が多発している。こうした企業は、不況のせいもあるが、経営陣が一枚岩になっておらず、責任の擦り付け合いから企業経営が旨くいくはずもない。
ジオスも然りである。創業オーナーの楠社長は破綻時の記者会見にはいなかった。何かおかしいと思っていたら、準破産申立てであり、オーナー社長の同意を得ずして、自己破産申請が行われていた。今回のクーデターを取り仕切ったのはタブチ取締役といわれている。 

東京地裁への破産申立人は、ジオスの須原一美取締役と従業員2人の計3人であるが、破綻したジオスの記者会見で須原一美取締役がコメントしていた側に座っていたのがタブチ取締役という。
楠社長はジオスのオーナー、1973年徳島県でアンビック英会話教室を始めてからここまで成長させた超ワンマン社長とされる。ジオスの取締役は3人、非常勤でも身内を入れていなかったことが1:2となり、楠社長はタブチ氏と須原取締役に首をかかれたようである。

ところが、タブチ氏は楠社長の身内であるという情報が入ってきた。タブチ氏は楠社長の甥に当たるというのだ。それもノヴァを引き継いだジー・エデュケーションの本拠地と同じ中部圏を統括責任者であったという。
筋書きが見えてきた。経営不振に陥っていたジオスのタブチ取締役が、ジー社への売却で水面下に動いていたのでは・・・。売買契約が16日に締結されていることからも伺い知れるが、看板が一斉に変わった事からすれば、もっと以前から事は進められていたことになる。またジー社もジオスの店舗別内部情報を早期に取得して検討した結果、引き継ぐ店舗と撤退する店舗を色分けでき、その結果16日契約が締結されたのである。そのためジオス破綻直後に段取りが良すぎるほど、事細かく教室関係の今後が発表されたのであった。当然ジオスの取締役須原氏は、タブチ取締役から抱きこまれていたのでは、事情通は話す。

楠社長はタブチ氏らの動きからは蚊帳の外であったと思われる。一部報道では、楠社長自らジオスをジー社ではない大手英会話教室に売却打診をしていたようであるが、他の取締役2名は、時を同じくしてジー社に駆け込んでいたことになる。
問題は、教室ごとの経営資料が役員会議にかけず、タブチ取締役もしくは須原取締役からジー社側に持ち出されていたことである。定款を見なければならないが、こうした資料を役員会議にかけず持ち出せば、一般的に守秘義務違反になる可能性が高い。
情報通では、タブチ氏が身の保身のためジー社に転がり込んだというのであるが・・・。
しかし、ここまで問題がこじれてきたら、裏取引があれば別だが、ジー社も表立ってタブチ氏も須原氏も採用するわけにはいくまい。
こうしたことが事実ならば、ジオスの楠社長は、甥っ子に寝首をかかれたことになる。

資料より、
ジオスは、破産申請に先立つ3月16日、英会話教室『NOVA』(ノヴァ (外国語教室)が運営していたが2007年10月破綻)を運営するジー・エデュケーションとの間で「ジオス英会話」「ジオスこども英会話」の一部校舎ならびに通信講座「e-ジオス」をジー・エデュケーションに承継する事業譲渡契約を締結した。承継されたジオス校舎(英会話170校・こども英会話223校)は4月23日から授業を再開する予定。また閉鎖される譲渡対象外校舎(100校)の生徒に対しては「近隣の譲渡対象校舎へ転校またはe-ジオスへ変更」「近隣のNOVAへ転校またはNOVAの通信講座“お茶の間留学”へ変更(ジオス未消化分授業料を75%割引)」の選択肢を提示する。
2010年4月21日には、ジー・コミュニケーション(譲渡先のジー・エデュケーションの親会社)主催での記者会見が行われたが、その会見では代表取締役の楠の姿はなかった。 
楠社長はJNNの取材で、一連の倒産劇を「別の学校法人への譲渡を模索していた最中に一人の役員の独断で行ったもので、一種のクーデターのようなもの」と発言している。

 

[ 2010年4月24日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
この記事を見た人は以下も見ています(ジオス、)
スポンサードリンク