アイコン (株)哲建設&(株)哲工業/自己破産へ

(株)哲建設(熊本県人吉市鶴田町31-6、代表:桐明幸次郎)と関連の(株)哲工業(同、同)は6月2日、事後処理を原田信輔弁護士(電話096-324-3255)に一任して、自己破産申請の準備に入った。負債額は、(株)哲建設が約8億円、(株)哲工業が約6億円、計約14億円。

哲建設は昭和47年8月設立された土木工事業者。公共工事に依存した経営体質でありながら、本年1月31日には、国道57号線弓削大橋耐震補強工事で、粗雑工事が発覚、九州地方整備局から3ヶ月の指名停止措置を受け、厳しい状況に追い込まれていた。同社は、以前は13億円以上の売上高を計上していたが、平成22年6月期には10億円台まで下げ、経常利益段階で5百万円と採算性に乏しい利益となっていた。しかし、同期の自己資本は3億41百万円あり、自己資本率も51.2%と経営数字的には潰れるような経営状態ではなかった。粉飾していたのかもしれない。
関連の(株)哲工業は、土木資材や墓石などを販売、連鎖したもの。

国交省九州地方整備局
指名停止措置業者名: 株式会社 哲建設
1.業者の住所: 熊本県人吉市鶴田町31番地6
2. 指名停止措置期間: 平成23年1月31日 ~ 平成23年4月30日(3ヶ月)
3. 指名停止措置の範囲: 九州地方整備局管内
4. 事実概要
指名停止措置の概要
 本件は、熊本河川国道事務所発注の「国道57号弓削大橋(P9~P10)耐震補
強工事」において、橋脚と変位制限装置(地震時において耐震性を発揮する装置)の
固定に使用するアンカーボルトの施工に関し、不正があるのではないかとの外部から
の通報を受けて調査を実施したところ、8本のアンカーボルトにおいて、ナットによ
る継ぎ足し施工が行われていたことが明らかになった。また、この事実を受けて、全
ての施工箇所の調査を実施したところ、架台と台座をつなぐアンカーボルト4本の定
着長が不足しているという事実も判明した。
 8本のアンカーボルトのナットによる継ぎ足し施工については、元請の監理技術者
が、検査2週間程前に下請業者が施工した当該不正施工を把握していたにもかかわら
ず、発注者への報告を行うことなく、不正施工を隠蔽した。また、アンカーボルト4
本の定着長が不足していた件については、発注者の調査によって初めて発覚したもの
で、元請の下請に対する施工管理が極めて不十分であったため発生した。いずれも粗
雑工事として修補請求を行い、当該「かし」については、既に平成23年1月13日
に修補を完了している。
 

[ 2011年6月 3日 ]
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