アイコン (株)パルアクティブ/民事再生廃止・破産へ

平成20年5月民事再生申請していた会員制リゾートクラブの(株)パルアクティブ(東京都新宿区大京町20-3、代表:齊藤幹夫)は5月24日、東京地裁なおいて再生手続きの廃止決定を受けた。保全管理人には富永浩明弁護士(電話03-3544-0381)が選任されている。負債額は約45億円。

 同社は、昭和46年6月創業、平成元年11月法人改組して、バブル当時の花形であったリゾートクラブの運営、ホテルなどのレジャー施設などの運営、会員権の販売を手がけていた。
会員制のリゾートクラブの会員権は、四季ホテルシリーズの「アクティブトレンドゴールド」・「ユニバーシティ倶楽部」などの名称で販売され、海外のリゾートホテルやゴルフ場とも提携していたことから、民事再生申請した平成20年時点でも約1万人の会員数があった。
しかし、不況により会員券販売の減少・施設利用客の減少・借入負担の増加などにより経営が行き詰まり平成20年5月12日負債額約45億円で民事再生法の適用申請を行い、民事再生途上にあった。
ところが、不況は深刻さを増すばかりであり、会員権は売れず、施設利用客を減少一途であることから、再生の実現性に乏しく、今回の措置となった。

ゴルフ場と同じく、リゾート会員業界は、会員権の販売で業をなし、その資金で購入や提携した施設などを会員が利用、その利用料金で、会社の運営費用に充てられる。利用客が少なくなれば、会員権の販売代金や借入金で購入された施設が、維持・運営され続けるには無理がある。他のビジネスと組み合わせない限りビジネスモデルとしては破綻する運命にある。
潰れたそうした施設を格安で買収して成長を遂げるリゾート会員会社も長い目で見れば一緒である。1万人の会員権で集めた資金は、それまでの経営者たちの懐に雲散霧消しているのが現実である。

 

[ 2011年7月 5日 ]
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