アイコン アイ・ティ債権回収(株)/自己破産

バルクセール債権買取のアイ・ティ債権回収(株)(東京都中央区日本橋兜町19-8、代表清算人:橋尾誠)は7月29日、東京地裁において破産手続き開始決定を受けた。破産管財人には村上誠弁護士(電話03-3580-1021)が選任されている。負債額は約15億円。

同社は、金融自由化をアメリカの言いなりにはかった小泉・竹中の申し子として、平成12年11月に設立された債権管理回収業の独立系サービサー。
当時、サービサーは、銀行の不良債権のオフバランス化のために作られた法律により、金融機関や大手企業から不良債権が一括して売却されるバルクセールの受け皿として超格安で債権買取っていた。
同社は、債権買取のほか延滞債権の代理回収業務も受託していた。しかし、妙味あるバルクセールの債権買取は、当初大手銀行がバンバン出したことから、格安で買えていたものの、認定会社数も多くなる一方、バルクセールの案件が段々小口化、競争も激しくなり、一時は債権総額の5%前後で売却されていたものが、入札により20%~30%に跳ね上がり、それも地方銀行へシフトしていった。

そのため、回収してナンボの仕事が経費倒れに陥っていた。金融機関や大手企業の不良債権処理も当に終えており、また昨今は金融機関が債権買取子会社まで持っていることから、同社の出番は限られ、扱い高は減少の一途となっていた。それでも平成18年3月期には37億円台の収入を得ていたが、平成22年期には9億円台まで落ち、大きな損失を発生させていた。そのため、同社は解散を決議し、今回自己破産を申請したものである。

当初、都市銀行からバルクセールにより、一まとめの債権総額の5%前後で購入していたサービサーは、殆どがアメリカのハゲタカであり、取立てを厳しくして膨大な利益をアメリカ本国に持って帰った。その後、竹の子のように日本のサービサー会社が誕生したが、既に勝負は済んでおり、地方銀行などのバルクセールが対象となっていた。小泉と竹中は金融自由化の名の下にアメリカのハゲタカに旨い汁を吸わせただけであった。

 

[ 2011年8月 4日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
スポンサードリンク

※Google・Yahoo japan!・Twitter・ライブドア・はてな・OpenID でログインできます。

コメントする

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   
Google サイト内検索