アイコン (株)アイビック(福岡市)/自己破産へ  福岡の分譲マンション事情

分譲マンション開発及び不動産仲介の(株)アイビック(福岡市南区大橋1-4-20、代表:岩本將伸)は4月6日事業停止、事後処理を李博盛弁護士(電話092-741-0410)に一任して、自己破産申請の準備に入った。負債額は約1億5千万円。
同社は「ハイグランド」シリーズの分譲マンションを開発していたが、銀行等金融スポンサーが付いていなかったことから、新たな開発もできず、資金繰りに行き詰まった。

<福岡の分譲マンション事情>

同社は、福岡では第3世代の販売代理から分譲マンションデベロッパーへの展開組であった。
しかし、サブプライムローン以降、金融機関の金融引締策により新たな開発ができなくなっていた。
第一世代で元気なのは新栄住宅や作州商事くらいで、これまでに殆ど淘汰されてきた。第二世代は、バブル崩壊後のローコストマンション時代に販売代理で蓄積し、その後デベロッパーとして活躍、リーマン・ショック前の不動産ミニバブルまで隆盛を極めた。

しかし、リーマン・ショックで大量の売れ残りが発生、格安処分して多くの負債を抱え、その後遺症は未だ続いている。そうした第二世代台頭時に販売代理を行っていた販売代理業者が、平成16年頃から分譲マンション開発に参入して第3世代を形成している。

しかし、第三世代は、第二世代がサブプライムローン問題やリーマン・ショック前に開発していた分譲マンションが、リーマン・ショックで大量に売れ残り、新たな開発を行える環境になく、大きな成果を得るまでには至らなかった。現在、元気に開発している第三世代はいるが、実績を残し金融機関がバックアップしているデベロッパーは限られている。

そのため、福岡では、専業デベロッパー以外の開発資金に問題のない西鉄(サンリャン)やJR九州(MJR)、第一交通産業(グランドパレス)などが、一貫して多くの開発を行ってきて成功を納めている。
福岡では、ハウス系大手の積水ハウスや大和ハウスの分譲マンション開発も目立つが、地元勢が強かったためか、メジャー7の開発は限られているのが実情である。
同社は、開発に銀行や共同開発型のゼネコンの協力が得られず、行き詰ってしまった。

[ 2012年4月 6日 ]
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