太平洋セメント/3月決算 今期は儲かりそう
小野田と秩父+日本セメントの合体会社でセメント首位。米国、アジア展開。建材、電材等多角化している。石炭灰、汚泥、廃棄物等処理も収益源になっている。
売上高構成は、セメント59、資源9、環境7、建材・建築土木11、セラミックス・エレクトロニクス6、他8(海外19)。
ラファージュも逃げ出す日本のセメント業界にあり、やはり需要に対して、バブル時代に拡大した設備の過多状態がまだ続いているのだろう。
同社はセメントの国内需要について、国の累次にわたる補正予算が策定されたものの執行が遅れており、また当初予算における公共事業関係費の削減もあったため、官公需が若干減少したが、民需がマンション建設や首都圏の再開発等により増加したことから、4,265万屯と前期に比べ2.4%増加した。そのうち、輸入品は73万屯と前期に比べ28.7%増加した。また、総輸出数量は1,000万屯と前期に比べ0.3%増加したとしている。
東日本大震災の発生により、同社グループにおいても一部生産設備や物流設備等に損害を受けたが、物流設備は全て復旧し、津波により甚大な被害を受けた大船渡工場についても復旧に全力を挙げ、昨年6月には同工場においてキルン(セメント焼成窯)を活用したがれき等の焼却処分を開始した。11月には同工場でのセメント生産を再開し、被災地のがれき等を代替原燃料の一部に使用し製造したセメントを復興資材として供給している。同工場では、がれき処理利益もあり、採算がよくなっているようだ。
同社は、震災復興工事の影の本命かもしれない。
連結/百万円
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売上高
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営業利益
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経常利益
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当期利益
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09年3月期
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871,833
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11,176
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-4,880
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-35,371
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10年3月期
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728,581
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3,572
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148
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-37,041
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11年3月期
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726,475
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16,433
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7,412
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4,450
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12年3月期
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727,849
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29,185
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18,496
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7,845
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前期比
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100.2%
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177.6%
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249.5%
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176.2%
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13年3月期予想
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728,000
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36,000
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28,000
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10,000
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13年期予/12年期比
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100.0%
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123.4%
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151.4%
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127.5%
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12年3月期
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総資産
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純資産
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自己資本
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自己資本率
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982,231
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196,144
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169,614
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17.3%
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