アイコン コロナ工業(株)/民事再生申請

アルミ表面処理加工のコロナ工業(株)(神奈川県横浜市金沢区福浦2-8-17、代表:吉田大助)は4月22日、申請処理を小林信明弁護士(電話03-3238-8515)に一任して、東京地方裁判所へ民事再生法の適用申請をした。

負債額は約32億円。
 昭和23年創業の旧コロナ工業(株)はアルミ表面処理加工を業とし、大手家電や自動車、カメラメーカーなどを受注先に、平成21年3月期には約52億円の売上高を計上していた。しかし、デジタルカメラ部品で不良品を発生させ、大きな損失を受けるとともに、同大口顧客を失った。また国内不況と円高でこれまでの顧客も海外へ工場移転するなどして受注が減少して実質行き詰まった。平成23年5月、スポンサーの伊藤忠プラスチックとメイン行の商工中金が、企業再生支援機構に支援を求め、会社分割。負債を抱えた旧コロナ工業は社名変更し、新コロナ工業を企業再生支援機構と伊藤忠プラスチックの出資で設立、新社に旧コロナ工業の現業部門を譲渡した。
しかし、新コロナ工業は、国内需要が不況からその後も大幅に落ち込み、ベトナム工場を開設して挽回をはかろうとしたが、計画通り受注できず、平成25年3月期には売上高も13億円台まで落ち、▲1億7千万円の赤字を露呈、再度ギブアップ状態となった。
伊藤忠プラスチックも支援ももはやここまでとし、同社は今回民事再生を申請し、新たなスポンサーを探し、再出発することになった。

民事再生は、債務カット次第だろうが、顧客が13億円分だけでもあれば、それで生活することはできるだろう。ただ、伊藤忠プラスチックの信用も今後なくなり、顧客が離れてしまえば別、また、取引先に迷惑をかけることから、これまでどおり、材料等を納品してくれるかどうかも気がかりである。早急に新たなスポンサーが必要となる。

大手メーカーの部材で不良品を大量に発生させたら命取りになるという見本になってしまっている。

[ 2013年4月23日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
スポンサード リンク

コメント

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   


PICK UP

↑トップへ

サイト内検索