アイコン 元みどり牛乳の(株)KN/特別清算

みどり牛乳で九州ではお馴染みの旧九州乳業(株)の(株)KN(大分市廻栖野3231、代表清算人:江口清一)は、申請処理を上野貴士弁護士(電話097-537-1200)に一任して、大分地方裁判所へ、特別清算を申請していた。
負債額は約29億円。

旧九州乳業は、昭和39年大分県酪農業協同組合などが出資して設立されたが、代表がやりっぱなしの開発好きで、「みどりの王国」、「ガンジーハウス」、地ビール工場「くじゅう高原地ビール村」など矢継ぎ早に開発してテーマパーク化をはかった。
しかし、本業の牛乳が売行不振、テーマパークに投下した膨大な借入が経営を圧迫、しかも、代表がそれを粉飾し、資金繰りが窮するまでリストラもせず平然と経営していたため、財務内容はボロボロとなっていた。
2010年2月、大分県主導で問題処理を、整理回収機構(RCC)に依頼して再建に乗り出した。結果、債務の165億円のうち、金融機関等が100億円を債務カットして、再建することになった。

ところが、以前指摘したように、人材不足からか、安易と思われる大分県庁の元部長を同社の代表として送り込んだ。
会社は、新体制となり、リストラはやるものの、営業対策不足から肝心の牛乳販売の売上高が、以前は200億円以上あったものの、減少が止まらず、2012年3月期には122億円まで落ち、赤字のたれ流し状態が続いた。
そうしたことから、再度、経営再建を抜本的に図るため、今年4月、旧九州乳業に負債を抱えさせ、(株)KNに社名変更、現業の販売部門を(新)九州乳業(株)を設立して引き継がせるとともに、(新)九州乳業のスポンサーに阪神酒販(株)(兵庫県神戸市)グループになってもらった。
牛乳の製造部門は、牛乳の生産者団体である大分県酪農業共同組合や阪神酒販(株)グループが、新たに設立した事業協同組合に無償譲渡され、再建にあたっている。

これまでに(旧)九州乳業であった(株)KNは、会社の最終処理を終え、清算することを決議、同社は、29億円の負債を抱え、特別清算の申請を行ったものである。

[ 2013年8月27日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
スポンサード リンク

コメント

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   


PICK UP

↑トップへ

サイト内検索