アイコン 加藤組土建(株)/破産開始決定  負債額約40億円 仕掛り工事

加藤組土建(株)(北海道函館市千歳町3-2、代表:加藤健太郎)は9月30日、函館地方裁判所へ自己破産申請し、破産手続きの開始決定を受けた。破産管財人には、山崎英二弁護士(電話0138-51-1100)が選任されている。
負債額は約41億円。

同社は大正2年創業の老舗の土木・建築会社。以前は100億円近い売上高を計上していた時期もあったが、小泉時代から官庁工事減少が続き、長引く不況から民間工事も減少、平成26年3月期には24億円まで売上高を減少させ、その上、この間、異業者参入に失敗、大きな借入負債が発生、同社は資金繰りに窮し、経営不振に陥っていた。
同社は、特別史跡五稜郭跡内箱館奉行所庁舎復元工事共同企業体のメンバーに竹中工務店などとなるなど地場大手で土木・建築につき技術も要していた。

しかし、現代表が異業種参入として進めた名車フェラーリ美術館、地ビールレストランなどに多額な資金が固定化し経営にも失敗、大きな借り入れ負債が同社に残っていた。
(過去、高級車狂いの土建の経営者が事業に成功したのを見たことがない。)

<仕掛かり工事>
北海道建設新聞によると、判明分の加藤組土建の仕掛かり工事は、
1、函館開建の函館地区職員宿舎ほか浴室改修、
2、228号松前町奥末橋補修、
3、函館臨港道路排水改良、
4、函館建管の静狩漁港機能保全、
5、鹿部漁港水産流通基盤整備排水改良と川汲海岸高潮対策、
6、小樽建管の3・4・3停車場通防安、
7、渡島総合局林務の原口地区地域防災対策総合治山、
8、渡島総合局水産の北海道津軽海峡地区函館住吉魚礁設置、
9、函館市の昭和小屋内運動場耐震改修、
10、渡島総合局農村の農地防災重内地区21工区
があるという。

加藤組土建(株)の財務内容と業績 平成25年3月期 /千円
科目
金額
科目
金額
流動資産
413,487
流動負債
248,330
 
 
固定負債
77,019
固定資産
587,307
自己資本
675,445
 
 
(資本金)
100,000
資産合計
1,000,794
負債+資本計
1,000,794
売上高
粗利益
経常利益
自己資本率
2,340,033
253,304
18,208
67.4%
・土木・建築工事会社。上記内容で見る限り自己資本も積み上がり破綻懸念はない内容だが、参入していた異業種会社に大きな身動き取れない負債があった。粉飾の可能性も。
 
[ 2014年10月 1日 ]
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