朝鮮戦争後の韓国で、政府の管理の下、駐留するアメリカ兵士の相手をさせられ、「米軍慰安婦だった」と 主張する女性たちが、韓国政府に対し謝罪と賠償を求め集団訴訟を起こした。
訴えを起こしたのは、いわゆる「基地の村」でアメリカ人兵士の相手をさせられた「米軍慰安婦だった」と主張する韓国人の女性122人。
「基地の村」とは、朝鮮戦争後の1950年代後半、韓国に駐留したアメリカ軍の付近にできた集落とされ、女性たちは声明書で「国家が旧日本軍の慰安婦制度をまねて『米軍慰安婦制度』を作り、徹底的に管理してきた」と指摘した。
その上で、当時、政府が特定地域を売春防止の除外対象としたほか、女性を国家に登録させ、「愛国教育」という名称で教育まで受けさせたと説明している。
女性たちは韓国政府に対し、「米軍慰安婦制度」の歴史的事実と法的責任を認め、被害者に謝罪するとともに、1人あたり日本円で約100万円の賠償を求める訴えをソウル中央地裁に起こした。
韓国では、過去にもこの問題が取り上げられたことがあるが、支援団体によると、こうした女性たちが訴訟に踏み切るのは初めて。
<2009年1月8日の米ニューヨークタイムズ(電子版)>では、
韓国の元慰安婦のグループが、1960年代から80年代にわたって米兵との性的行為を強制されたとして、当時の政府指導者に謝罪と賠償を求めて告発したと報じた。
このグループは組織的な慰安施設の設置に直接的に関与したとして、米軍と韓国政府をあわせて告発した。
同紙によると、元慰安婦のグループは朝鮮戦争後、韓国に駐留していた米軍の基地近くにあった慰安施設で米兵を相手にした売春を強要されたと証言。
一帯では、米軍の憲兵隊と韓国当局者が施設を見回り、番号札を使って性病に感染したとみられる慰安婦を排除しており、性病が疑われた女性は警察当局が、窓に鉄格子がはまった「モンキーハウス」と呼ばれる施設に収容し、快復するまで治療が施された、と証言している。
同紙は、韓国の専門家が、当時の韓国政府は米軍の撤退を恐れており、それを防ぐために手段を選ばなかったと指摘しているとし「慰安施設には韓国政府と米軍の積極的な関与があった」とする別の専門家の談話を伝えた。
以上。
朝鮮戦争後の米軍基地に対する慰安婦の国家管理は、親父が署名した書類が多数韓国で発表されている。
現在でも、韓国の米軍基地周辺には、歌手になれると虚偽の言葉などで連れて来られたフィリピン人女性たちが、米軍相手に売春婦として働かされている。いつもの手口(超高利)で借金漬けにし、売春宿(クラブ)から出られないようにしている。そうした女性たちの人身売買も平然と行われている。韓国でもフィリピンでもアメリカでも認知されていることだ。オバマは韓国駐留米軍の性の現実を直視しようとはしない。
<ネット記事では>
「当局が基地村の性売買管理、教育まで」
[CBS時事ジョッキー製作スタッフ]
- 基地村の性売買、国家の強制によるもの
- 米軍慰安婦と呼ぶ
- 国が基地村女性の登録と管理をしていた
- 警察が「米軍へのサービス良くしろ」と教育
- 人身売買で性売買業店連れて来られた女性が多く
- 被害女性122人自発的な訴訟に参加
■周波数:FM98.1(18:00〜20:00)
■放送日:2014年6月25日(水)午後7時
■進行:チョン・グァンヨン(翰林国際大学院大学教授)
■出演:シン・ヨンスク(セウムト代表)
◇チョン・グァンヨン
国内の米軍基地基地村の中で売春に従事した女性たちが国家を相手に損害賠償請求訴訟に乗り出します。韓国の慰安婦は、日本軍慰安婦だけではない。基地村内の米軍の慰安婦制度の被害者たちに謝罪し、賠償しなければならないという主張なんですけど、この訴訟を主導した関係者にコンタクトして話を聞いてみます。この訴訟を主導しているセウムトのシン・ヨンスク代表にインタビューします。シン代表様、こんにちは。
◆シンヨンスク
はい、こんにちは。セウムト代表シン・ヨンスクです。
◇チョン・グァンヨン
そのセウムトとはどんなところですか。
◆シンヨンスク
私達セウムトは、1996年、基地村女性と混血児童を支援するために作られた非営利団体です。2004年には売春防止法を作りました。3年前からは米軍慰安婦問題を解決するために積極的な努力をしています。
◇チョン・グァンヨン
なるほど。米軍慰安婦という表現を使っておられるようですが、国家を相手に損害賠償請求したということはつまり、基地村女性たちは国家の強圧によって、そのような活動をするようになった。ということですか?
◆シンヨンスク
はい、その通りです。
◇チョン・グァンヨン
その強圧の証拠とはどんなものですか?
◆シンヨンスク
その当事者の方は、米軍慰安婦らは当時の国家が直接介入したと多くの方が証言をしています。国家が基地村という特定地域を設置をして米軍と直接…。
◇チョン・グァンヨン
基地村の中はどのような地域ですか?
◆シンヨンスク
基地村の中に特定地域を設置をしました。基地村という特定地域を設置し、米軍の慰安婦たちを登録管理をして、そして米軍慰安婦らにサービスをしてその後に米軍たちと摩擦を起こさないよう直接的に国が教育をし、女性を管理していました。
◇チョン・グァンヨン
特定地域を設置し、その次に登録して管理までしていたのですか?
◆シンヨンスク
はい、その通りです。
◇チョン・グァンヨン
政府が直接、自治体が?どこがしたんですか?
◆シンヨンスク
初期には直接保健所と…警察署が直接管理をしています。それ以降、保健所などを通じて直接管理しました。
◇チョン・グァンヨン
警察署で登録をしたんですか?
◆シンヨンスク
はい。その米軍慰安婦初期の様子は、当時の新聞を通じて私たちが確認しました。警察を通じて登録手続きを踏みます。その次には保健所を通じて女性たちを登録管理しました。
◇チョン・グァンヨン
今おっしゃった初期というのはいつですか。
◆シンヨンスク
これはその米軍の慰安婦が初めてできた、50年代後半から60年代の早い時期でした。
◇チョン・グァンヨン
50年代後半から60年代初頭は、警察がどの店に誰と誰がいる、このような登録をした、こういう話ですか?
◆シンヨンスク
はい、その通りです。
◇チョン・グァンヨン
それはどんな資料で立証が進んでいますか?
◆シンヨンスク
現在、新聞資料と女性たちの証言を通じて明らかになっています。
◇チョン・グァンヨン
証言もあり、新聞に報道されたところもあるんですね?
◆シンヨンスク
はい、そうです。
◇チョン・グァンヨン
次に保健所のような場合は、いわゆる衛生診断、このようなレベルで保健所が登録をしたんですか?
◆シンヨンスク
はい。60年代にはそうですね。その女性たちの性病検診をするために保健所が直接登録をしました。
◇チョン・グァンヨン
しかも、米軍と摩擦を起こさないで、サービスを良くするよう教育もさせたんですって?
◆シンヨンスク
はい。その被害女性の方は当時は月1回女性たちを直接クラブに集まるようにして、直接女性たちに米軍らにサービスをしっかりしなさいと教育をしました。
◇チョン・グァンヨン
それを教育した主体はやはり警察ですか?それとも別のどこかですか?
◆シンヨンスク
教育主体は多様でした。米軍衛生科が直接出て教育をしたり、警察署、軍属まで参加した教育でもありました。
◇チョン・グァンヨン
米軍衛生科職員なら韓国人軍属になりますね。
◆シンヨンスク
いえ、米軍軍務員です。
◇チョン・グァンヨン
米軍が直接出てきてそんな教育を行った?
◆シンヨンスク
はい。義務中隊で直接出て、女性たちにスライドショーを見せながら、性病の管理に対する教育を直接しました。
◇チョン・グァンヨン
なるほど、それは米軍が直接やって、その後に警察も教育をしたんですね?
◆シンヨンスク
はい。警察官は、性病検診をよく受けさせるようにして、基地村内で米軍たちと摩擦が起きないように教育をしました。
◇チョン・グァンヨン
なるほど。主にその基地村に従事した人はそこにいらっしゃるようになったのは自発的でしたか?もしくは強制連行されたのですか?
◆シンヨンスク
その女性たちは基地村に多様なルートで流入しました。しかし、ほとんど強制的に広い意味で見た時、人身売買のケースがとてもたくさんありました。当時、ソウル駅とか他の地域で人身売買されて、それに紹介業者に関する詐欺までありましたね。
◇チョン・グァンヨン
なるほど、そんなに詐欺にあったり、強制的に人身売買されて行った方たちは、そこから脱出するために努力をしたのではありませんか?
◆シンヨンスク
はい。女性の方は脱出するために多くの努力をしましたね。そして直接基地村で勤務している警察や公務員らに脱出、救助を要請することもありました。しかし、当時警察や公務員たちはポン引きたちの味方になって、むしろ女性の方の被害を黙認していました。
◇チョン・グァンヨン
警察や公務員に救助要請をしたが、それを助けるどころかそのままずっといるように強要したという話ですか?
◆シンヨンスク
はい。むしろ被害者の方たちの証言を通じてみると借金があれば借金を返して出なければならないと話をしたり、それとも直接救助を要請した場合、その被害女性がいたポン引きたちに直接連絡して女性を売春に強制的に引き戻す場合がありました。
◇チョン・グァンヨン
送り届けることまでやっていたのですか?
◆シンヨンスク
はい、そうです。
◇チョン・グァンヨン
こういう証言以外に、現在、他の資料はないのですか?
◆シンヨンスク
はい、そうですね。
◇チョン・グァンヨン
ああ。本当に衝撃的な事実ですね。今回の訴訟に参加した方たちが全部で何人くらいですか?
◆シンヨンスク
今現在、全国にいる基地村女性たちは122人です。
◇チョン・グァンヨン
この方々はすべて自発的に申請をしたんですか?
◆シンヨンスク
はい、そうです。これは全て自発的です。現在において、その政府が作った基地村特定地域は全国に分布しています。それで実はもっと多くの被害者たちが現在生存しています。しかし、今回の訴訟に参加した方は122人です。
◇チョン・グァンヨン
なるほど。そしてこの122人はいずれも警察や保健所、とにかく国家の政府公務員が直接介入したという証言をしている?
◆シンヨンスク
はい、その通りです。国家から人権蹂躙を受けたという事実をきちんと証明した方たちです。
◇チョン・グァンヨン
わかりました。今回に1人当たり1千万ウォンの賠償を請求しましたが、その1千万ウォンを請求した理由はなぜでしょうか?
◆シンヨンスク
本当は、その被害者の方々はその1千万ウォンの賠償額ではその被害内容に比べると、あっていないと思っています。
◇チョン・グァンヨン
少なすぎると感じられるのですね。
◆シンヨンスク
はい、そうですね。しかし、今回の訴訟を進めている訴訟弁護人団と原告らの合意の下に行われた部分です。しかし、明らかにその1千万ウォンは女性の被害にしては非常に小さな金額だが、被害者の方々はこの被害金額よりはこの歴史的な事実がまともに正しく知られることを望んでいるために訴訟を進行することになりました。
◇チョン・グァンヨン
なるほど、真相究明のためだと、こういう事ですか?
◆シンヨンスク
はい、その通りです。
◇チョン・グァンヨン
その1千万ウォンの賠償はどんな法律によるのですか?
◆シンヨンスク
今現在その女性たちが旧売春行為防止法、そして国際法で人身売買の規約に違反されたためにその部分として今現在1千万ウォンだけで訴訟を進めています。
◇チョン・グァンヨン
すでに訴訟は提起しましたか?
◆シンヨンスク
はい、今日提起しました。
◇チョン・グァンヨン
今日?
◆シンヨンスク
はい。
◇チョン・グァンヨン
勝訴の可能性をどう思いますか?
◆シンヨンスク
ああ、原告の方に最も近い所で活動してる私としては勝訴になったらと思います。必ず勝訴するのを望みますが、被害者の方々は勝訴に拘らずに韓国社会がこの基地村米軍慰安婦問題に隠された真実を明らかにするために積極的に努力をしています。
◇チョン・グァンヨン
もしかしたら、その訴訟に参加した被害者の方々の証言の中で言葉で、当時の公務員の名前とか職位、こんなことまでを正確に記憶してそんなことまでも供述をしている方々もありますか?
◆シンヨンスク
実はその被害を受けた経験がとても古い記憶だから今現在は再構成をしている段階です。だから、何人かは正確に記憶している方もあり、そうでない方たちもいます。
◇チョン・グァンヨン
わかりました。どうか本当に歴史に隠された真実が明かされるのを期待しながら見守っています。ありがとうございました。
◆シンヨンスク
はい、ありがとうございます。
◇チョン・グァンヨン
セウムトからシンヨンスク代表でした。
以上。
ただ、日本では、太平洋戦争中、貧困から若い女性たちが売買され、従軍慰安婦にさせられていた事実、また、戦後も米軍相手に韓国とまったく同じことが行われていたことも、日本人ならば承知しておくべきだ。
そうした日本の女性たちは、その事実を隠そう隠そうと必死になり生き延びてきた。
米軍が板付基地(現福岡空港)などに駐屯していた福岡でも、当時、雑餉隈にそうした施設があった。関係したと思われる高齢のおばあさんは、英語を喋れたが書けなかったと言い、少しだけ英語を思い出したように喋った。
日本の場合、戦地で亡くなった軍人の遺族に対しては遺族年金が支払われているが、従軍慰安婦が戦地で亡くなっても、まったく補償はなされていない。当時の日本は、農家は不作ともなると貧しさゆえに、親たちが生き延びるため、娘を人身売買で売り払っていた悲しい時代だった。70年前後の昔の話だ。