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ニコンは27日、英国の眼底カメラ大手のオプトスを完全子会社化することで合意したと発表した。買収総額は2億5930万ポンド(約478億円)。

ニコンは、医療分野に本格参入し、デジタルカメラ、露光装置の2本柱の事業構造から、新規事業の育成を急ぐ。
今回の買収は、英国法手続きのスキーム・オブ・アレンジメントと呼ぶ手法で買収する。競争法や株主、裁判所の承認を経て、買収完了は6月ごろの見通し。
ニコンは買収資金全額を手元資金で賄う。買収価格は1株当たり340ペンスで、26日の終値に対して30.5%のプレミアムを付けた。

網膜の画像診断機器メーカーのオプトス(本社:スコットランド)は1992年設立。

網膜の画像診断機器メーカーのオプトス(本社:スコットランド)は1992年設立。

眼底カメラで世界市場の30%超のシェアを握る世界首位。2014年9月期の売上高は約204億円、営業利益は20億円。従業員数は391人。

網膜を瞬時に画像化する超広角(UWF)技術は、網膜で兆候が確認できる疾患の早期発見を可能にし、世界各国の眼科医のニーズが見込める。
高齢化で視覚障害の患者数は増加が予想され、成長企業と判断した。

一眼レフカメラの市場低迷や露光装置市場の競争激化で、ニコンは新規事業の育成が課題となっていた。
その中心に位置付ける医療事業は、今回の眼科領域のM&A(合併・買収)に続き、他の医療分野への進出も目指す。
以上、ロイター

日本では、眼科手術機器の株式会社ニデック(NIDEK CO., LTD.、愛知県蒲郡市、売上高372億円)が、オート無散瞳眼底カメラを製造販売。
オート無散瞳眼底カメラAFC-330では、3Dオートトラッキングやオートフォーカスなど、「5つのオート」で簡単に撮影ができるシロモノ。当然、今後、ニコン-オプトスと競合することになる。

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